『法曹養成フォーラム』とは? 東日本大震災が問う法律家の使命−法曹養成フォーラムに向けて−

『法曹養成フォーラム』とは? 
東日本大震災が問う法律家使命
−法曹養成フォーラムに向けて−

                                        2011年5月20日
 
 昨日、私のブログ 『法曹養成フォーラム』とは? 東日本大震災が問う法律家の使命−法曹養成フォーラムに向けて− に掲載したとおり、市民集会「東日本大震災が問う法律家の使命−法曹養成フォーラムに向けて−」が、2011年5月17日(火)18:00〜20:15、霞が関弁護士会館2階講堂「クレオ」BCにおいて開催されました。

 プログラムの冒頭に発言された、渡部容子弁護士(仙台)は、「ビギナーズ・ネット」の代表をされています。

 「ビギナーズ・ネット」の主張については、下記のパンフレットなどをお読み下さい。

 
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 ● ビギナーズ・ネット 司法修習生の給費制維持のための若手ネットワーク

 ● ★ビギナーズ・ネット パンフレット★

 ● 給費制維持を求める署名活動
   → 
署名用紙ダウンロード

 ● ビギナーズ・ネット第2回総会のお知らせ
   日時:2011年6月5日(日)13時30分〜
   場所:東京八重洲ホール201会議室
   → 
総会案内チラシ

 ● ビギナーズ・ネット編 『当事者ブック供歃そを通じて感じた「司法修習制度」の意味−』(2011年4 月、43頁のパンフレットであり、当事者の生の声が掲載されています。) 


 また、日弁連作成の簡潔なパンフレットも当日配布されました。

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    ※ 内容はこちらからご覧いただけます。


 ● 「ご存知ですか?日弁連はこんな活動をしています」(2011年3月発行)

 ● 日弁連「緊急提言 法曹養成制度の改善方策について」



 法曹養成制度の問題について、私は、先進国ドイツを見習うべきではないかと考えています。
 私のブログでもドイツの法曹養成制度について、山岸 泰洋 弁護士(東弁)のサジェスチョンで以前紹介しましたが、2010年現在のドイツの弁護士人口は、約15万3000人であり(女性の占める割合は31.58%です)、1990年代半ばから比べると約2倍となっています。また、2008年の統計では、ドイツの裁判官は2万1826人もいます(うち女性裁判官は8261人)。
 ドイツの司法修習生(2年)の月額手取りは、約10万円前後です。
 詳細は、こちらをお読み下さい。
 
 「ドイツの司法修習生の制度(法曹養成制度)を参考にし、お手本にし、大いに議論しよう!!
 「続 ドイツの司法修習生は?


 また、以前私のブログで紹介した 小林正啓『こんな日弁連に誰がした?』平凡社新書(2010年)は、法律家・市民・学生にとって必読の本だと思います。

 注目すべき、小林正啓著『こんな日弁連に誰がした?』(平凡社新書)発刊される!!



 週刊エコノミスト 「エリート資格者 弁護士・会計士たちの憂鬱」臨時増刊(2010年12月20日号)に掲載されている、小林正啓弁護士の、最近の二つの論考も是非読む必要があると思います。

 ● 「新司法試験:ビジョンなき3000人合格構想−誰が責任を取るのか?」
    (9頁〜13頁)
 ● 「聖域:日弁連、弁護士会とは何? 滅び行く弁護士自治」
    (56頁〜59頁)

 同誌の14頁〜18頁 横山 渉「二極化:乱立する法科大学院の淘汰が始まる」、24頁〜26頁 横関寿寛「継続:司法修習生への給費制廃止をめぐるゴタゴタ」なども、大変参考になります。

 なお、ご承知のとおり、ロースクール出身者は、一年間という妥当ではない期間で修習していますが、旧司法試験合格者の修習期間は一年四ヶ月ですので、例えば私が受けた二年間の修習生活に近い内容の実務的修習を受けていると言えます。
 しかし、例を挙げると、ロースクール出身者の新司法試験合格者は、家庭裁判所の実務修習はわずか2日間です(東京)。旧司法試験合格者は、一年半なのでその分余裕があり、東京の家庭裁判所の実務修習は8日間です。やはり、実務修習が2日間というのは、無茶苦茶な制度だと思います。
 修習期間が一年間ということ自体が大変問題だと思います。


 最後に、但木敬一『司法改革の時代−検事総長が語る検察40年』(中央公論新書(2009年)の179頁〜181頁を紹介します。
 説得力のある記述とは私は思いますが、現在は大不況(恐慌)なので、相当大胆なペースダウンをすべきです。


法曹人口

 なによりもまず裁判官、検事、弁護士の数を増やさなければならない。
 アメリカの弁護士数はすでに120万人を超えていると言われている。アメリカ(3億人)の人口は日本(1億2000万人)の約2.5倍であるから、日本に換算し直せば48万人くらいの弁護士がいることになる。
 これに対して、日本の弁護士は09年で2万7000人足らずである(※筆者注 現在は約3万人です)。日本の半分くらいの人口のフランス(6500万人)は弁護士4万人、イギリス(6000万人)は弁護士10万人、ドイツ(8200万人)は弁護士13万人。これらの必ずしも弁護士が多いとは言えない国であっても、人口比でいえば日本の3倍から7倍の弁護士がいる勘定になる。
 人様の国で弁護士の数が多いからわが国も増やすべきだというのは、理屈にはなるまい。しかし、国民の司法に対する依存が深まり、家庭内暴力や新株予約権発行の差し止め請求など即日制を要する様々なインジャンクション(命令)が裁判所に求められるような時代に、身近に法律相談に乗ってくれる弁護士がいないのは国民にとってまことに不都合である。大企業、多国籍企業にとって大法律事務所が不可欠なように、庶民にとって「赤ひげ」のような弁護士も地域にいてくれる必要がある。
 法曹養成制度について、抜本的改革がなされた。なにしろいままでの司法試験は大学の法学教育とは無縁であり、学生たちは大学に出席せず、予備校に通って司法試験を受けた。少数ながら合格者を増やしたり、少数回数受験者を優遇したりして、司法試験の枠組みの中で何回も改善を試みてきた。しかし、このような弥縫策では、とうてい国民の権利を守り、法の支配を貫徹させることはできない。
 また市民の権利を守り、法の支配の担い手となる人びとにとって、受験予備校による記憶優先の教育は望ましくない。相手の話をきちんと聞き、自分の頭で考えていける法律家をロースクールで育て、市民がいつも身近に感じられるほど人数を増やさなければならない。
 ・・・・・そのときに日本の司法の容量がまったくたりないと痛感した。将来司法への需要が高まったとき、裁判官、検事、弁護士の数がネックになり紛争処理能力が著しく衰えてしまうのではないか。衰えてしまったら、紛争が処理できなくなるか、「ヤミの社会」で解決を図ってもらうことになる。「ヤミの社会」がだめならば、司法を改革するしかないと思った。
 いま司法試験合格者を3000人に増加させるということで、いろいろな議論が出ている。基本的に、弁護士を含め、日本の法律家の数は非常に少ないと私は思っている。



 

 
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