コングレスとコミッションとは?

コングレスコミッションとは?

                                   2011年2月3日(木)
                                         2011年2月4日(金)更新

 昨年、2010年11月30日(火)18時〜20時 於:弁護士会館14階1401会議室において、「第12回国連犯罪防止刑事司法会議(コングレス)報告会−国連の刑事司法への日本の貢献」が行われました。


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 当日の参加者は、少なかったのですが、合計約20数名の方が参加しました。参加者の中には、法務省矯正局や内閣府の方もおられました。

 スピーカーが多かったのですが、充実した内容のプレゼンテーションが続きました。

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 なお、報告会終了後、弁護士会地下の「桂」において懇親会が行われ、渡部 淳一 アジ研教官、谷中 文彦 アジ研教官、松井 仁 弁護士(福岡)、芝池 俊輝 弁護士(札幌)、小川 政治 弁護士(広島)、当職(東弁)の参加のもと、極めて有意義な会となりました。
 
 アジ研のホームページは、http://www.unafei.or.jp/ です。


《進行次第》
1 開会挨拶 海渡雄一 日弁連 事務総長
2 報告
 (1)国連アジア極東犯罪防止研修所(アジ研=ユナフェイ UNAFEI)が国連刑事司法分野で果たしてきた役割 (アジ研 UNAFEI教官 谷中文彦氏)
 (2)UNAFEIの第12回コングレスにおける活動 (アジ研 UNAFEI教官 渡部淳一氏)
 (3)日弁連の第12回コングレスにおける活動 (国際人権問題委員会 副委員長 松井 仁 弁護士、同委員 芝池俊輝 弁護士)
 (4)日弁連の第19回国連犯罪防止刑事司法委員会(コミッション)での活動 (国際刑事立法対策委員会 事務局長 片山 達 弁護士)
3 質疑応答
4 閉会挨拶 東澤 靖 (国際人権問題委員会委員長)


 コングレスコミッションのことについては、下記のレジュメに基づき、松井 仁 さんが分かり易く解説されました。

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「はじめに〜コングレス・コミッションとは」  弁護士 松井 仁

はじめに
〈国連の刑事司法システムの概要〉
・ 国連犯罪防止刑事司法会議(コングレス)
・ 国連犯罪防止刑事司法委員会(コミッション)
・ 国連組織犯罪防止条約締約国会議
・ 国連腐敗防止条約締約国会議
・ 国連薬物・犯罪事務所(United Nations Office on Drugs and Crime UNODC)(「薬物犯罪事務所」と書く方がいますが、「薬物・犯罪事務所」とは意味が全く違いますので留意していただきたいです)

コングレスとコミッション
・ コングレスは5年毎(1955年〜)、コミッションは毎年開催
・ コミッションは経済社会理事会の機能委員会(意思決定機関)
・ コングレスは、コミッションの諮問機関(1991年〜)

コングレスの役割
1 基準・規則(Standards and Norms)の制定
  「被拘禁者処遇最低基準規則」
  「司法部独立原則」
  「弁護士の役割に関する原則」
  「犯罪及び権力乱用の被害者のための司法に関する基本原則」
  「北京ルール」「リヤドガイドライン」「自由を奪われた少年の保護のための国連自由規則」(少年司法)
  「子どもの被害者及び証人ガイドライン」(これについては、研究がほとんどなされていません)
 等々
  Compendium(2007)は55の基準・規則を掲載
2 コミッションの方向性を決める
・ 政治宣言の採択
・ 最先端の問題をとりあげる
3 ネットワーキング
・ 政府のハイレベルの閣僚が参加
・ 多数のNGOが参加

コングレス・コミッションから生まれた条約
・ 国連組織犯罪防止条約締約国会議(日本は未批准です)
本体+人身取引議定書
   移民密入国議定書
   銃器取引議定書
  →これらの議定書を、protocol・プロトコールと言います
・ 国連汚職防止条約締約国会議(日本は未批准です)
→いずれも約2年毎

国連薬物・犯罪事務所(UNODC)
・ これまで述べてきた各フォーラムについての事務局的立場にある国連機関(ウィーンが本部)
・ 条約局長を2005年〜2009年まで尾崎久仁子氏が務めた(現在、ハーグにあるICC=国際刑事裁判所の判事を務められています)
・ 国連アジア極東犯罪防止研修所(アジ研=UNAFEI)をはじめ、多数の研究機関がその活動に協力

第12回コングレス
・ 2010年4月12日〜19日
・ ブラジル バイア州都 サルバドル市
・ 参加者 約4000人(NGOにつき資料1)
・ 議題(資料2)
・ サイドイベント(資料3)
・ サルバドル宣言(資料4)

ひきつづき・・・
・ UNAFEIが国連刑事司法分野で果たしてきた役割(谷中文彦氏)
・ UNAFEIの第12回コングレスにおける活動(渡部淳一氏)
・ 日弁連の第12回コングレスにおける活動(松井 仁、芝池俊輝弁護士)
・ 日弁連の第19回コミッションにおける活動(片山 達 弁護士)

(若干、吉峯が加筆修正しました)
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 当日の配布資料は貴重ですので、下記から是非ご覧ください。


【配付資料】

・ 「はじめに」資料1 「第12回コングレスに参加したNGOのリスト」
・ 「はじめに」資料2 「第12回コングレスの仮議題」
・ 「はじめに」資料3 「第12回コングレス サイドイベント タイトル一覧表」
・ 「はじめに」資料4 「サルバドール宣言の概要」
・ 松井 仁 「コングレスにおける日弁連の活動」
・ 「日弁連の活動」資料1 「第12回国連犯罪防止刑事司法会議における意見書」
・ 「日弁連の活動」資料2 「日弁連スピーチ 国際組織犯罪・テロリズム対策における人権」
・ 「日弁連の活動」資料3 「日弁連スピーチ 人身取引に対する取組み」
・ 「日弁連の活動」資料4 「報告書に添付された別紙の一覧表」
・ 「日弁連の活動」資料5 「Joint Statement on Behalf of Non-Governmental Organizations」
・ 渡部淳一「コングレスにおけるUNAFEIの活動」
・ 芝池俊輝「Visiting mechanism in Japanese prison」
・ 芝池俊輝「Ancillary Metting 報告」
・ 片山達「コミッション参加報告」
・ 「第19回コミッション 日弁連スピーチ 刑事司法における法律家の役割」


 第12回コングレスの報告は、『ジュリスト』1141号(2010年11月15日号)「特集2 第12階国連犯罪防止・刑事司法会議」に掲載されています。

・和田雅樹(法務省刑事局国際課長)「第12回国連犯罪防止・刑事司法会議(コングレス)の概要(32頁〜37頁)
・中島行雄(欧州連合日本政府代表部一等書記官)「第12回国連犯罪防止・刑事司法会議におけるワークショップの概観」(38頁〜41頁)
・大谷潤一郎(在ジュネーブ国際機関日本政府代表部一等書記官)「『サルバドール宣言』の意義と概要」(42頁〜53頁)
・渡部淳一(国連アジア極東犯罪防止研修所教官)「『矯正施設における過剰収容に対する戦略とベストプラクティス』に関するワークショップの概要」(54頁〜60頁)


 なお、第16回〜第18回コミッション及び第12回コングレスについては、こちらに詳細を掲載しましたので、こちらも是非ご参照下さい。

・第16回コミッション→「第16回国連コミッション(於国連ウィーン本部)に参加して」2007年9月13日付(日弁連からの参加者は、松井仁、村上康聡、吉峯康博)
・第17回コミッション→「充実している、第17回コミッション(国連・犯罪防止刑事司法委員会、2008年4月、於ウィーン国連本部)の参加報告!!出張者は、松井仁弁護士(福岡)・崔信義弁護士(仙台)です。」2008年8月8日付
・第18回コミッション『犯罪』に関する『国連』ウィーン本部へ、松井 仁弁護士(福岡)参加!!(2009年4月20日〜24日) 第18回国連犯罪防止刑事司法委員会(コミッション)報告」2009年7月17日付

・第12回コングレス→「第12回国連犯罪防止刑事司法会議(「コングレス」)2010年4月12日〜19日於ブラジル・サルバドル報告 世界各国から、約4000人が参加!」 2010年7月7日付(日弁連からの参加者は、松井仁弁護士、芝池俊輝弁護士、小川政治弁護士、桑山亜也)


 
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