日弁連・理事会とは、何をするのでしょうか?(3)

日弁連・理事会とは、何をするのでしょうか?(3)



 全国の単位会会長は、全員参加している日弁連・理事会では、日弁連にとって最新のかつ重要なテーマを審議したり、報告を受けたりしています。
 私たちは、日弁連執行部と別に『速報』(1週間前後の)を出しています。『正確で』『分かり易い』を心がけています。
 『一言コメント』は、好評のようです。

 さて、今回は、.ぅ薀弁護士国際人権法・人道法トレーニングの件⊃夕鏈絞姪映兢鯡鵑亡陲鼎提出された第3回・第4回・第5回・第6回日本政府報告書に対する日本弁護士連合会報告書案の件B申添通鎧件処理に関する指針案の件ぁ慂枩連』の新執行部の件(政治の話)など、市民にも興味あるテーマが沢山ありました。
 また、理事が発言して動くこともあります。

 足利事件は、国民の関心が最も高いと思いますので、少し触れたいと思います。
 足利事件の菅家利和さんは、無罪判決が出た後に、当然国家から補償が出ますが、実際に交付されるには相当の月日がかかります。菅家さんは、17年半ぶりに突然釈放されたため、所持金もほとんど無く、生活の基盤を持っていません。よって、経済的支援が必要です。下記口座にカンパをして頂ければ大変ありがたいです。下記の口座の管理者は、足利事件の佐藤博史弁護士(第二東京弁護士会)です。現在は、弁護人が全てボランティアで菅家さんの生活を支えてくれています。
 
「菅家さんを支える・基金」
みずほ銀行赤坂支店
普通預金口座
2097742
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佐藤博史弁護士と菅家利和さん




 鈴木敦士弁護士(東京弁護士会)が、下記『速報』の一言コメント(5頁)を読まれてから、書かれた「行政への申請代理(労災申請、労基法違反申立、入管での申立、税金関係申立など)の様々な事例を整理して、日弁連として『包括的』に対応することを要望します。」との提起は極めて重要な課題と、私も考えます。
 私も、経験上「日本の役所は代理権の意味が全く分かっていない!なんと前近代的なのだ!」と思っています。
 鈴木敦士弁護士は「私自身は、本人と連署にしたり、代理ではなくて窓口であると役所が勝手に解釈するのを許容したり、労基法違反などは職権でも事件たてて、調査をしてくれれば目的達成するので、正式に受理されたかどうかを不問にしてしまったりとか」との経験を書かれています。弁護士なら、誰でも似たような体験があるでしょう。



第3回日弁連理事会報告(2009年6月18日・19日)
                              

 1日目の午前10時15分から第2回の常務理事会がありました。その中で、『弁護士名簿登録等処理の件』について、山根祥利(よしかず)主査理事(東京)より、前回の私の指摘にともない、『請求・取消』と『死亡取消』を分けて記載するように改善した、との説明がありました。これで『自由と正義』の記載も変わります。

●第1日目 2009年(平成21年)6月18日(木)午前10時45分〜午後5時

◎宮崎会長挨拶(資料12の3,18の3
 5月21日から裁判員裁判(対象事件105件の起訴),被疑者国選,検察審査会改正制度の同時スタートを切った。全国の被疑者国選対応態勢に感謝。同日の法曹三者記者会見の質疑はホームページに。
 5月29日の定期総会では予算審議,可決をいただき,今後の裁判員本部,中小企業支援センターなどの事業が可能になった。同日『消費者庁法』国会通過,感慨深い。6月4日,足利事件菅家利和さん釈放,取調べ可視化推進へ結びつけたい。翌5日には神戸で民暴大会開催,山口組へのデモで盛り上がる。兵庫県・春名一典会長に感謝。選挙前に(5月)、公明党、自民党と朝食会を開催し(注 およそ午前7時半から同9時。正副会長、事務総・次長、合計20名と『弁政連』から10数名出席)、法テラスなど司法予算の増額などを伝えた。各政党の幹部クラスが出席した。公明党は、浜四津など、自民は谷垣、保岡など、民主は鳩山など。日弁連政策をマニュフェストに盛込むよう働きかける。また,次年度予算獲得のために法務省以外の厚労省や総務省にも働きかけている。経済財政改革の『骨太方針』にも法テラスの「業務と体制の充実」を盛り込ませている(資料16,16の1の2,16の1の3)。
★一言コメント:_馗垢砲蓮⊃家利和さんの件について、もっと詳細に語って欲しかった。次回理事会に菅家さん及び弁護団の方に来てもらうことを検討して欲しい。日弁連にとって、4つの死刑再審事件(免田事件1983年、財田川事件1984年、松山事件1984年、島田事件1989年)と並ぶ『大事件』だから。なお、2009年6月23日『足利事件再審決定に関する会長(宮崎 誠)声明』(後述)は、「当連合会は、17年半もの間、不当にも身
体を拘束され、心身共に重大な苦痛の中で無実を訴え続けて闘って来た菅家氏のご苦労に対し深く思いを致すとともに、司法の一翼を担うものとしてその責任の一端を痛感する。・・・当連合会は、足利事件の誤判の真相解明と菅家氏の再審無罪の獲得のため、今後とも全力で支援していくことを改めて表明する。」と述べ、実に素晴らしい!! 突然世の中に放り出された菅家さんに、経済的支援(カンパ)をされる方は、次の口座に振り込んで下さい。
「菅家さんを支える・基金」みずほ銀行赤坂支店(普通)2097742(口座の管理者は、足利事件の佐藤博史弁護士−第二東京弁護士会−です)
会長の言う『各政党』に、共産党や社民党は、入っていないのだろうか? 平山正剛前会長の時は、共産党や社民党との朝食会も行いました。

【1 報告事項1 会務報告の件】 
畑 守人(もりと)副会長(大阪) (資料12の2当日配付)
 5月24日に取調べ可視化112万署名を提出し,院内集会開催。6月13日には,民法債権法分野の改正シンポ開催。現在,立法活動に注力。決議後の立法提言能力を高めるために,対策センターと対策室を設置し,各委員会の意見を踏まえ,対案を提示するように努力している。
 小出重義理事(埼玉)から〇駑疏付が遅いのはなぜか,∈枷衆制度実施にあたっての抱負(資料12の3)や談話(18の3)記載の「無罪推定などの刑事裁判の原則に忠実な」という表現はごまかしではないか,取調べ可視化のみが問題なのではなく,ほかにも証拠開示,伝聞法則,検事調書の証拠能力などの指摘がないのではないかなどの質問あり。
 宮崎会長としては,〇駑舛料付は準備作業の区切り方で最新情報を送ろうとすると遅れる,難しい,可視化だけでなく裁判員裁判における被告人の権利保障は十分にという趣旨や死刑の問題にも触れているなどの答弁あり。

【2 ☆法的サービス企画推進センター第3回本部会議】
小林優公(まさひと)副会長(群馬) ピンク色冊子
(1)就職支援 
修習生の採用内定情報の集約状況報告。現行62期・弁護士志望45名が未定(26.3%未定)。新62期・428名未定(36.7%未定)。いずれも,昨年よりも未定率が高くなっている。
 60期以降の就職が厳しくなってきている。「ひまわりナビ」という公的な情報提供だけでなく「いい人がいればとりたい事務所」(潜在事務所)という情報を発掘する必要がある。(なお,ひまわりナビは一元化の方針)
 小出重義理事(埼玉)から,法曹人口の増え方によって就職が厳しくなっている,民間や公共団体への採用は増えていない,今後2000名以上の増員になっていったらどうするのか,の質問。
 宮崎会長からは,オンザジョブトレーニング OJTを重視し,就職拡大に全力を挙げて努力をする,公共団体や民間への就職も推進するとの回答。
 盧 暢(とおる)理事(札幌)から,北海道弁連レベルで修習生の就活パーティ(30人規模)を企画しているし,『即独』が2名出ると言う不確定情報あり,今後のOJTについても取り組みを強化する必要があるとの意見。
 小林優公副会長(群馬)からは,『即独』者にはチューター制度を用意し,2名の弁護士を割り当てているとの報告あり。現在のチューター利用者は25名程度。
★ 一言コメント:修習生自身が,修習地に縛られかつ自らの就職のみ意識せざるを得ず,互いに連絡をとりながら,まとまって地元弁護士会に就職斡旋を要請するという体制が組みにくい状況。修習生自身も修習地毎に就職活動担当を整備し,地元と連絡をとれる体制を作る必要もあるのではないか。修習生よ連帯すべし。
 鈴木克昌(かつよし)理事(群馬)から,^貎融務所複数化のパンフレットの更新について再度の要望,⊇そ生に対する潜在的需要がある事務所に対し、経営者弁護士の情報・意見の交換が必要との意見が出される。
 高橋輝美理事(東京)から,『軒弁』や『即独』など新規登録弁護士の状況把握をすすめているとの報告あり。ワーキンググループによるアンケート調査だが,回収率が低いので直接のインタビューも準備しているとのこと。
★ 一言コメント:『軒弁』などは就職条件が悪化,弁護士会としても最低限の公正な契約条件・指針を整備する必要あり。既存弁護士の『優越的地位の利用による不公正取引』との批判がなされないよう、検討の時期に来ている。

(2)中小企業支援センター構想
中小企業支援のための組織的な協議会を5/24,6/23に開催。7/14は担当者協議会。なお,下請代金支払い遅延防止法の研修を6/24に実施予定。9/16は中小企業全国一斉無料相談会。
 和田光弘理事(新潟)から「中小企業支援センター」の現在考えている構想の内容について質問あり。
 日弁連としては「中小企業支援のための弁護士」イメージの広報を担当し,研修や商工団体との連携を強め,単位会としては,相談窓口の整備・精通弁護士の紹介・地元団体との連携を工夫して,取り組みを強めてもらいたいとの回答。
 佐野義房(よしふさ)理事(千葉)から,愛知の「地域弁護士」という中小企業支援の制度について質問がなされる。
愛知の理事から,地域の商工会から持ち込まれた案件で,相談ができる窓口として整備し,初回無料とし,ほかに研修などの講師をやる見込み,効果はこれから,などの回答。
★ 一言コメント:税理士が入り込んでいる分野。初回相談無料・弁護士紹介制度を組み合わせ,各地の商工会・若手団体・経済団体などの窓口に中小企業サポーターである弁護士の役割を知らせ,交流する必要あり。

【3 ☆多重債務対策本部第3回全体会議】
 担当:藤本 明 副会長(札幌) 宇都宮健児 本部長代行(東京)・新里宏二事務局長(仙台)別冊子
 改正貸金業法(年収3分の1基準の総量規制など)の完全実施の具体的な時期の見通しや生活福祉資金貸付のセーフティネットの整備を急いでいるとの報告あり。3社以上の多重債務者は300万人の見込みであり,この人たちに総量規制の情報を提供するとともに,相談窓口の整備や貸しはがしなどを防ぐ行政対応が必要との報告。
 ★一言コメント:情報の届かない人の掘り起こしには民生委員や行政の強力が必要。弁護士会との連携を強めるためにも無料相談体制・扶助活用の整備が必要。

【4 審議事項9「多重債務事件処理に関する指針案の件」】
担当:藤本 明 副会長(札幌) 資料46の3,46の3の2)
多重債務処理の目的(経済的更生),弁護士の活動指針(直接面談,報告)を定めるもの。奄美事件などの事情あり。再検討。
 和田光弘理事(新潟)から,テレビCMで宣伝して,駅前会場に100人以上の依頼者を集めて相談会を開催する方式は,直接面談の原則に外れているし,くり返し,「指針」に反した場合懲戒にならないのか,との質問。これに対し、直ちに懲戒にはなりにくく,事務員任せの事実が確認できないと,非弁提携の問題としての懲戒は難しいのではないかの回答。
 また,鈴木克昌理事(群馬)から直接面接原則の例外は不要ではないかとの指摘あり。また,鷲見(すみ)和人理事(岐阜)から報告義務の対象となる書類を限定すべきであり,弁護士職務規程の36条は「事件の帰すうの報告」だから限定してもよいはず,との意見あり。一方,我妻 崇(わがつま たかし)理事(仙台)からは,『指針案』の趣旨は了解できるものの,弁護士の業務に対する制限として機能する行政通達的な感がするとの指摘。さらに,永井哲男理事(釧路)から,多重債務者の経済的更生をめざすと姿勢をもっと示す必要があり,過払いだけつまみ食いすることは許されないはずとの意見もあり。
藤本副会長(札幌)はいろいろ意見が出ると予想していたので,再度検討するとの回答。

【5 審議事項10 改正貸金業法の早期完全施行に向けたセーフティネット貸付制度の充実を求める意見書案の件】
 担当:藤本 明 副会長(札幌) 資料46の4
生活福祉資金貸付制度の要項に連帯保証を要求しない,多重債務者を排除しないなどの改正を求め,運用についても貸倒金の積み増しや貸付までの期間短縮や情報周知の改善を求める意見書。承認。
 鈴木克昌理事(群馬)から破産・再生予定の債務者の本件借入はどういう扱いになるのか,との質問。原則的には債務整理が前提となるので,貸付を受けそれを破産債権にすることはできないとの回答。

【6 ☆協力要請 】
日本弁護士政治連盟『弁政連』・梶谷剛理事長(第一東京)からの呼びかけ(鈴木善和幹事長−東京−同席)。今年度の6月から新執行部。
 各地で支部が設立されている、今後とも支部を結成し国会への働きかけを強めたいとの梶谷剛理事長の挨拶。鈴木善和幹事長より、未設置地域があるのでなくしていきたい、協力お願いしたいとの挨拶。退席後、私は、資料によれば共産党、社民党との朝食会は最近やっていないようだが、日弁連執行部として何か理由があるのかと質問をした。山岸憲司副会長(東京)より、日程取りの関係で、社民党、共産党との期間が空いているのだろうと思うとの回答。
★ 一言コメント:|羆では議員にお願いする立場、しかし支部では選挙関係で議員にお願いされる立場。この点でも支部を作る意味あり。他士業は、全て90数%の組織率なのに、『弁政連』はわずか9.5%!!特に、東京3会が低い。F弁連は、市民の人権を守るために他士業への法律事務権限の付与・拡大に反対しているが、他士業は政府や国会に対するロビーイングは極めて強力である。ぃ祁遑稿(木)滋賀で支部発足!!(於琵琶湖ホテル)単位会会長がその気になれば、続々と『支部』が結成されるはずだし、東京3会の組織率は倍増するであろう。
(昼食時に☆経理委員会,☆小規模弁護士会協議会,☆弁護士会館問題理事会内対策協議会各開催。)

【7 要請事項1 『日本弁護士国民年金基金』から要請の件】(資料:パンフレット)
 奈良道博『日本弁護士国民年金』理事長及び安井規雄常務理事から挨拶。加入要請。宮崎会長から「皆さん入っているんでしょうね,何回か後の理事会で確認したい」とのアナウンスに爆笑。
★ 一言コメント:当日午後5時半から法曹会館で、役員就任披露宴が開催された。新役員に、内田徳子(千葉・35期)、村松敦子(仙台・35期)の『子ども族』もおり、心強く思うとともに、時の経つのが速いと改めて感じる。

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挨拶をする丸島俊介事務総長



【8 審議事項4 共催型法律相談センターの2008年度決算及び2009年度予算承認の件】
(資料33の2)担当:細井土夫副会長(愛知県)
石見法律相談センター,萩法律相談センターの2008決算・2009予算についての説明。承認。

【9 審議事項8 第53回人権擁護大会開催地及び開催日の件】(資料43)
 担当:有田佳秀副会長(和歌山)・藤本明副会長(札幌)
2010年度第53回人権擁護大会(2010年10月7日・8日)を岩手弁護士会で引き受け,盛岡市で開催。承認。
川上博基理事(岩手)から歓迎の挨拶。宮崎会長「全会開催か?」のとぼけに,「じゃなかった」の落ち。

【10 審議事項6 「代理人による生活保護申請はなじまない」とする厚生労働省の新設問答の削除を求める意見書案の件】(資料42の2の5)
担当:足立勇人(ゆんど)副会長(茨城県) 説明協力:坂田健夫 『貧困と人権に関する委員会』委員(兵庫県)
生活保護問答集2009年版の生活保護法7条,25条関連問答として「代理人による保護の申請は認められるのか」との問いに民法の代理の解釈を誤って紹介した上「本人判断で代理人の判断ではない」とし,職権保護もあるからとのことで「代理人による保護申請はなじまない」と記載。これに対し,削除を求める意見書を作成。
 日弁連としても事前に削除を求める要請をしていたが,今日段階で課長回答が得られていないとの、相原(あいばら)佳子事務次長より補足説明あり。三木正俊理事(札幌)から「意見書」じゃなく「要望書」として出すべきとの意見,佐野義房理事(千葉)から執行先についての質問などがなされる。執行先についてはマスコミなども含むとの回答。
★ 一言コメント 日弁連の委託事業の趣旨をないがしろにするもので,その影響は大きい。課長の削除通達を出させなければ,現場の混乱が広がることは目に見えている。代理人申請の拒否事例を集めて交渉をすべし。

【11 審議事項15 綱紀委員会委員及び同予備委員委嘱の件】(資料55の3)
担当:田中 等 副会長(第一東京)
法定委員会の委員・予備委員の選任。承認。

【12 報告事項5 凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方に関する意見書の件】(資料19の2)
担当:細井土夫副会長(愛知)
日弁連として,法務省が検討中の公訴時効廃止,期間再延長,DNA特定起訴制度,時効停止制度のいずれにも反対する意見書。

【13 報告事項14 日弁連創立60周年記念行事の件】(資料66の2)
 担当:山岸憲司副会長(東京)ご参加を。

【14 報告事項8 「雇用と生活・全国一斉無料相談会」実施における費用負担の件】
(資料42の2の4)担当:足立勇人(ゆんど)副会長(茨城県)
 日弁連が交通費,電話設置費用,使用料など10万円を上限に実費負担。

【15 報告事項9 「地域自殺対策緊急強化基金」を活用したモデル事業プラン策定の件】
(資料42の2の6) 担当:足立勇人副会長(茨城県)
「地域自殺対策緊急強化基金」が地方負担なしで,国から100億円の予算が組まれている。平成21年度から23年度までの期間中に,「○○県地域自殺対策緊急強化基金条例」を制定し,対面型相談支援事業(失業,倒産,多重債務問題等を心の相談とともに実施)への予算を獲得する可能性ありとの報告。現在モデル事業を検討中。
 原 章夫 理事(長崎県)から,保健師を多重債務相談などに派遣してもらい,精神的な相談にものってもらう方式で実施中,保健師でまかなえない場合には,医師の無料診察券を発行し,医師の診察を受けられるようにしているとの報告あり。

【16 審議事項7 難民認定申請者の生活状況をめぐる制度の改善に関する意見書案の件】
(資料42の6)担当:藤本 明 副会長(札幌)、難波 満 委員(東京)説明
難民認定申請者(1600人)の就労が禁止・制限され,保護費(保護費支給制度)に頼らざるを得ないのに,それが生活保護基準を下回っている状況改善のため,就労を認め,健康保険・生活保護の受給を認め,それまでは保護費の水準を生活保護並みに引き上げるよう意見書作成。承認。

【17 審議事項11 「水俣病被害者の補償に関する特別措置法」日弁連要綱案骨子案の件】
(資料49の2の2) 担当:藤本 明 副会長(札幌)説明協力者:鈴木尭博(たかひろ)公害対策・環境保全委員会委員(東京)
日弁連として,未解決の水俣病被害者救済のために,「水俣病被害者の補償に関する特別措置法」日弁連要綱骨子を提案。関西水俣病訴訟最高裁判決の認定基準をもとに,主治医の診断を尊重し,一時金(400万〜800万)や手当の制度を整備するという内容。
 和田光弘理事(新潟)から,新潟県の認定審査会の弁護士委員の奮闘と第4次訴訟(ノーモア水俣病完全解決訴訟)の提訴の報告,国の基準が変わらないと自治体が基準を変えようとしない上,国は九州の状況との公平を譲らないことからすれば,日弁連の意見書で国会の情勢を変えるよう注力してもらいたいとの意見。九弁連・東島浩幸理事(佐賀県)からも,法案への働きかけを強めるよう要望される。

【18 要請事項2 弁護士会住宅紛争審査会における紛争処理委託契約書及び委託住宅紛争処理に関する費用細則モデル案の件】
(資料38の2,38の2の2) 担当:川崎達也副会長(第二東京)
 委託住宅紛争処理の運用準備についての説明。紛争処理委託契約書のモデル案,同処理に関する費用細則案などの送付が行なわれ,支援センターから電話連絡が行く予定。支援センターの決済を経て,保健法人の押印,各弁護士会の押印などが9月下旬頃までに行なわれるので,協力して欲しい。また,委託住宅分紛争というのは,特別住宅紛争処理の後に,保険付き住宅の請負人や売り主との間で保険金支払いを巡る紛争が生じた場合を想定している。
 鈴木克昌理事(群馬)から,委託住宅紛争の発生について,通常保険会社の承諾をとるのではないかという疑問が出され,佐野義房理事(千葉)や黛 千恵子 理事(福井)からも関連する質
問。川崎副会長からは,保険会社の承諾がとられることが多いだろうが,種々のケースを想定しているとの回答。

【19 審議事項3「21世紀におけるインターネット政策の在り方(平成13年情報通信審議会諮問第3号)〜新たなトップレベルドメイン名の導入に向けて〜(案)」に対する意見書案の件】
(資料27の2)担当:田中 等 副会長(第一東京) 説明協力者:服部誠日弁連知的財産センター委員
 インターネットの住所に相当するドメイン名(最後表示の「.jp」部分を「トップレベルドメイン名」と呼んでいる。)について,これを管理してきた米国非営利法人が国際化・多様化を検討し,09年末にも新ドメイン方式が導入可能となるため,総務省では,ドメイン末尾に日本語・漢字で「.日本」という表記や地名「.京都」などが導入する場合の方針について意見募集。これに対し日弁連としては,メリット・デメリットを慎重考慮し,登録条件に日本居所要件を加えることや登録業者の選定要件の厳格化,監督委員会に弁護士を加えることなどを意見として提出するとのこと。承認。
 武井共夫理事(横浜)から質問があったものの,他の理事から質問なし(よくわからない空気蔓延)。

【20 報告事項21 弁護士と外国法事務弁護士の「混合法人」の設置に関する件】
(資料51の1の4) 担当:川崎達也副会長(第二東京)
前回議論に引き続き,外国弁護士受入制度に基づき,外国弁護士と現地弁護士の共同による法人設立を認めるか否かの議論。副会長から米国,英国,香港,豪州などの取扱いについて報告。
 金子武嗣(たけし)理事(大阪),高崎 暢(とおる)理事(札幌)から質問及び慎重論を前提に意見。法人の仕事としての実態が分からないまま,制度を発足させ,外国弁護士が日本法を扱う事態になったらどうするのかという質問に,議論が続き,時間の関係で再議に回す。

【21 ☆消費者行政一元化推進本部全体会議】
 担当:藤本 明 副会長・荒 中 副会長(仙台) 中村雅人本部長代行(東京),吉岡和弘委員(仙台),石戸谷豊事務局長(横浜)
5月29日に消費者庁3法の成立報告。組織法(消費者庁及び消費者委員会設置法)と作用法(関係法律の整備法,消費者安全法)の成立を受け,今後は活用の課題に移ってくるとの報告。
 吉成 務 理事(徳島)から自治体の現状や働きかけについての質問。秋田での不招請勧誘に関するシンポの取り組み,神奈川での自治体と連携した協議機関「神奈川会議」の動き,宮崎から市町村の悩みに応えるための講師派遣など各地の報告が相次ぐ。これまでの報告者らの努力に感謝の拍手。
席を立った報告者らに,宮崎会長が「消費者庁長官は?」「委員会委員長は?」ととぼけて質問,「決まってません」の回答に「弁護士が入る必要がありますね」と念押し。

【22 審議事項5 横浜刑務所内出役待機に関する人権救済申立事件の勧告書案の件】
(資料41,41の1の2) 担当:藤本 明 副会長(札幌) 説明協力者:石田法子人権擁護委員会委員長(大阪),福田護同委員会副委員長兼第3部会副部会長(横浜)
横浜刑務所で発生した閉居罰後の出役待機期間設定による事実上の昼夜独居拘禁(隠れ隔離)に対し,人権擁護委員会として短期間にとどめることと処遇の改善を求めた勧告書の提出を求める。承認。
 金子武嗣理事(大阪)から日弁連人権擁護委員会委員長経験者としても,出して欲しい勧告であること,刑務所問題の根は深く,医療の問題も残っているとの指摘。満場一致。

【23 報告事項7 司法修習生の修習資金貸与制実施の件】
(資料34の3〜3の2)担当:田中 等 副会長(第一東京)
副会長から,過去の給費制対策本部の活動経過を振り返り,現在,最高裁から提起されている「修習資金貸与制の施行に伴う整備の概要」(案)についての報告がなされる。資料によれば,修習生への貸与資金は月額25万円程度で,返済は数年据え置き,10年の均等弁済と保証人2名を求めるとのこと。給費制の維持についてのマスコミ等の反応は厳しいとの報告。
 金子武嗣理事(大阪)から貸与制導入延期の取り組みができないか,池永
満 理事(福岡)から弁護士会の延期決議の紹介と法曹人口3000名贈員が崩れたなかで根拠がない旨の指摘,山下哲夫理事(広島)から給費制維持の会長声明と地方マスコミの好感触について報告,玉城辰彦理事(沖縄)からも給費制維持による弁護士の都市集中防止や職務専念義務の維持などの効果など,給費制維持に向けた意見が相次ぐ。
 田中副会長としては,気持ちは同じものの,国会やマスコミを動かすことが極めて難しい状況の説明あり。再度,福岡、広島(マスコミに対応するとの意志),札幌から意見あり。空気は重い状況。
★ 一言コメント:貸与制が実施されれば年収500万円程度の新規弁護士に300万円からの返済金は新貸金業法の総量規制の趣旨に反する。保証人も首を傾げる。次善の策として所得状況による免除基準も検討に値するか。

●第2日目 2009年(平成21年)6月19日(金)午前10時15分〜17時02分

【1 理事特別発言 室田則之理事(函館)】
 7月24日に函館国際ホテルにて北海道弁連定期大会開催予定,日弁連役員の参加歓迎。函館は会員数33名にスタッフ3名(本庁、江差支部)の最小単位会で,女性会員はゼロ。悩みは多重会務(一人で15〜16)と,役員の成り手がいない(30期後半から40期は2名しかいない)という大単位会にとってはうらやましい悩み。また、国選弁護は、一人当たり20件で400件あり、負担になっている。会館を7年前に新築した。若手による会務の活性化を目指し、野球部を結成するなど努力している。人権大会はやっていない。道弁連の動きとしては、『すずらん基金』(月2000円徴収している。6月末の徴収は期限を延長。)を設けるなど、過疎偏在対策を取っている。がんばっていますので,支援のほどを。拍手。
★ 一言コメント:函館の新会館は、全国初の『バリアフリー』会館である。約7年前に用があり、本林 徹 弁護士と行ったが誇るべき会館であった。

【2 報告事項15 「起訴前段階において弁護人が報道機関の取材に対応する際の検討事項」及び「公判前整理手続に関する情報開示について」両討議資料の件】
(資料19の3) 担当:武井康年副会長(広島)
刑事弁護人のマスコミ対応にどんな問題があるのか,最善利益擁護義務・守秘義務の観点から問題点を洗い出した。また公判前整理手続の公開のあり方に関し,期日そのものの公開や期日手続の経過公表についての問題点にてついても洗い出した。各委員会意見とともに討議資料として提供する。
 伊勢昌弘理事(秋田)から藤里事件について弁護人対応(一審毎回記者会見と控訴審ノーコメント),池永 満 理事(福岡)が司法記者クラブとの意見交換会開催報告,
村井豊明理事(京都)から弁護士会としてのコメント方法についての要望,山下哲夫理事(広島)から無罪推定に反するマスコミを考えるべきとの意見など。

【3 報告事項20 債権法改正の件】
(資料26:改正シンポジウムのレジメ) 担当:川崎達也副会長・畑守人副会長 説明協力者:中井泰之司法制度調査会民事部会部会長,高須順一同副部会長
中井部会長から,レジメに沿って詳細な説明。‐暖饉垠戚麕,亮茲蟾み方(一般法かするか,単に統合するだけか)契約の合意重視の程度(引き受けない事由のみの免責の可否)6睛纂莪における時効(客観10年/主観3年)と債権譲渡の対抗要件(登記一元化)づ飮砂萢での詐害行為取消権(責任財産への総債権者の差押)と債権譲渡禁止特約の相対効など。
 鈴木大祐理事(東京)から,今なぜ改正なのか,実務家の参加はどうなっているのかの質問があり,改正理由として仝渋絏宗平稽犒燭侶戚鵝豊∧かりやすさ(判例ルールの盛り込み)9餾櫺修覆匹硫鹽。実務家参加について,宮崎会長も申出したが,学者見解をまとめたいとの意向で拒否されたとのこと。

【4 ☆業際・非弁問題等対策本部全体会議】
 担当:有田佳秀副会長(和歌山)・川崎達也副会長(第二東京) 若旅一夫委員(東京),高中正彦委員(東京)
若旅本部長ほか事務局長など役員の選出。同本部長から,〇碧―饂里砲茲訐限なき法律相談権の要求(弁護士偏在を理由),行政書士から行政不服審査代理権の要求,G定司法書士の裁判外代理権の範囲の争いについての神戸地裁/さいたま地裁の債権額説支持の紹介,す埓書士会の権利義務・事実証明文書の作成代理権とその交渉権の問題,ノ拈椹龍箸砲茲詈杆郢慮柩僂量簑蝓文獣奮では雇用主士業の業務範囲内のみに限定)などの説明。
 小出重義理事(埼玉)からさいたま地裁判決の過払い金を含めた評価についての質問(債務不存在金額及び過払請求額の合算で140万円を考えるとの回答),岡部光平理事(横浜)から行政書士会座長人選の疑問,鈴木克昌理事(群馬)から司法書士会の非認定ADR「解決おさまる」の無料業務への協議開始の報告など。

【5 ☆取調べの可視化実現本部全体第1回(通算大12回)全体会議】
 川崎達也副会長(第二東京) 田中敏夫本部長代行(東京),秋田真志(まさし)事務局長(大阪)
組織体制の確定,08活動報告と09活動方針についての説明。田中代行から取調べ可視化については現在の表現は「取調べ全過程の録画化」に統一していること(録音は録画に含まれいてるから)とのこと(資料参照)。なお,「マニュアル3兄弟」(被疑者ノート/取調べ可視化申入書/取調べ一部録画事案)を最大限に活用して弁護実践をすることを要請。
 村井豊明理事(京都)から一部可視化批判の新しいパンフレットを作って欲しいとの要望がなされる。

【6 審議事項12 人種差別撤廃条約に基づき提出された第3回・第4回・第5回・第6回日本政府報告書に対する日本弁護士連合会報告書案の件】
(資料52)担当:行田(こうだ)博文副会長(高知) 説明協力者:吉井正明人種差別撤廃条約に関するワーキンググループ座長(兵庫県),北村聡子同事務局次長(東京)
人種撤廃条約に基づく政府報告書に対するオルタナティブレポートの報告。〆瀑,定住外国人,F駝院きど落,ゥ▲ぅ漫きγ羚餤国者,┠沙施設問題,公人差別発言,女性複合差別を取り上げている。
 村井豊明理事(京都)から部落問題の調査は93年で終了し,する必要のない進学率となっている,差別特有問題は解消しているとの意見が出され,修正を求められたため,再協議とした。

【7 ☆(財)日弁連交通事故相談センター評議員会】
 役員選出,決算・予算の承認等。

【8 報告事項22 イラク弁護士国際人権法・人道法トレーニングの件】
(資料52の2〜2の2) 担当:行田博文副会長(高知) 説明協力者:大谷美紀子国際人権問題委員会事務局長(東京)
日弁連が09年3月21日から26日にかけてチェコ共和国プラハでおこなった「イラク弁護士国際人権法・人道法トレーニング」の状況についての報告。平和構築における人権と国際司法支援の一環として田川章次団長(前日弁連副会長/国際担当 山口県)以下の弁護士たちの奮闘ぶりを報告。とりわけ、田川団長の
英語による講義ぶりに一同感嘆のざわめき。盛大な拍手。本日のハイライトか!!
★ 一言コメント:この件は、朝日新聞の記事や「ひと」の欄に大谷美紀子弁護士が載りました。メンバーは、宮家俊治(第二東京)、本田正幸(東京)、一井泰淳(第二東京)、水内麻起子(岡山)など。
また、2009年7月7日(火)午後6時〜同8時(於弁護士会館1701号室)には、「平和構築における人権と国際司法支援−イラク弁護士国際人権法・人道法トレーニング参加報告会」(報告者:田川章次・大谷美紀子・一井泰淳 コメンテーター:佐藤安信−東大教授『人間の安全保障』プログラム担当 など)が行われます。市民も参加するので、満杯になるかも!!

【9 意見交換1 裁判員制度に関する件】
 担当:山岸憲司副会長(東京)・武井康年副会長(広島)  以下,11まで担当同じ。
審議事項1 裁判員裁判「情報収集」方針案の件(資料18の1の6〜7)担当:山岸憲司副会長(東京)・武井康年副会長(広島)
説明協力者:小野正典裁判員本部本部長代行(第二東京),幣原廣同事務局長(第二東京)
裁判員裁判の情報収集運用状況の把握により,〆枷十蝓Ω〇…に運用改善を求める事項,∪度改革要求事項,J杆邀萋阿鮟室造気擦襪戮課題等を検討するために,弁護人名の把握,情報集約票の協力要請,集約によるデータベース構築などをめざす。承認。
 各地から質問と報告など。裁判情報として犯行年月日や実際の公判期日の把握をしないのか/犯行年月日は証拠評価にも有益(村井豊明理事・京都),裁判員からの情報収集は?(小出重義理事・埼玉),裁判員法曹協議会で裁判員のアンケートを提案したところ中央での協議事項とされている(池永満理事・福岡),兵庫では弁護人名の開示は拒否・検察庁の公表を利用したらの話(春名一典理事・兵庫県)など。
 小野本部長代行からは,弁護人名の開示については,個人情報の問題があり,総務省との擦り合わせを行ない,最高裁として問題がない方法を提起できるかどうか検討中との回答。
 鈴木克昌理事(群馬)から,情報集約票に所在地の単位会が調査することについての記載をのせること・アンケート兇亮由記載欄に「裁判員の対応で気付いたこと」を項目に入れて欲しいこと・2回アンケートの負担を緩和する方策を・判決のマスキングも弁護士会で肩代わりすることなどの要望がなされた。

【10 審議事項2 裁判員対応室設置の件】(資料18の4)承認。
 岡部光平理事(横浜)から,対応室は事務局を置くという趣旨か,また期限は平成23年までかの質問あり。前者について嘱託弁護士による事務局機能を持たせるということ,後者は必要に応じて延長もあり。

【11 報告事項17 被告人の手錠・腰縄の解錠・施錠時期の件】(資料19の5)
手錠・腰縄問題について合意できず,原則論にかえって,弁護士会から裁判所に申し入れを行なうこととし,さらに個々の弁護士も申し入れを行ない,予断防止の趣旨を徹底させる。
 小出重義理事(埼玉)から,個々ではなく一律に,という意見に,弁護人によっては情状の観点から腰縄を許容することもあり得る,との指摘あり。
  報告事項16 裁判員裁判における被告人の着席位置の件(資料19の4)
公判廷での被告人着席位置について公判前整理手続段階で当事者席とするよう要求する。書式例あり。

【12 ☆国選弁護対応態勢確立推進本部全体会議】
 担当:武井康年副会長(広島) 山口健一事務局長,佐藤太勝副本部長,幣原廣副本部長
スタッフ弁護士配置案を報告。
 一部理事から配置について了解していない旨意見あるも,了解を得た経過の説明あり。
 報告事項18 接見疎明資料の件 担当:武井康年副会長(広島)
 報告事項19 「総合法律支援法施行規則の一部を改正する省令案」の件 担当:武井康年副会長(広島)
国選弁護報酬過大請求の再発防止策の接見疎明資料の説明および規則改正案の説明。
 なお,複数選任の問題で意見交換。刑事訴訟法37条の5(死刑又は無期のときに職権追加)の反対解釈をとらずに例示解釈として選任している例あり。毎日新聞に報道。
原章夫理事(長崎)から,国選に加えて私選との併存事例について言及があり,千葉・栃木などから質問や確認がなされる。
 山口事務局長より,事件ごとに最高2人まで弁護人を選任できるはずとの議論が,裁判所の対応によって減少する可能性もあり,今後実践例を積み重ねる必要があるとの指摘がなされる。
また,山元 浩 理事(山口県)から自白防止のための弁護人複数化は必須であり,被疑者援助で3人をつけたものの,それでも大変だったとの報告。

【13 ☆日本司法支援センター推進本部全体会議】
 担当:荒 中(あら ただし)副会長(仙台)  山田庸男(つねお)本部長代行(大阪),小林元治(もとじ)副本部長(東京),武藤元事務局長(東京),村越進民事法律扶助制度改革推進本部長(第一東京),亀井時子同副本部長(東京),彦坂浩一センター対応室室長(東京)
審議事項14 少年・刑事財政基金会計,犯罪被害者法律援助基金会計及び難民認定法律援助基金会計の支出の件(資料25の1の2) 担当:荒中副会長(仙台)
中期目標(高崎暢理事・札幌の意見を検討),日弁連委託事業,民事法率扶助業務,スタッフ弁護士などについて報告。承認。

【14 審議事項12再議 人種差別撤廃条約に基づき提出された第3回・第4回・第5回・第6回日本政府報告書に対する日本弁護士連合会報告書案の件】
(資料52,52の1の1の2) 担当:行田博文副会長(高知)
 修正案(調査要求の削除)報告。村井豊明理事(京都)としては部落問題の施策実施要求に反対の意見。
私から,『高官の差別発言』について,2004年以後の例(5年以上経っている)も指摘すべきとの意見を述べた。
★ 一言コメント:WGのご苦労・貢献に敬意を表す。ただ、時間不足で議論できず。レポートに個々の指摘はあるものの,「外国人」排除の政策が9・11以後強まっていることについて,時系列としてとらえられておらず,日本政府がゼノフォビア(xenophobia:外国人嫌悪)をあおりそそのかす政策として「外国人犯罪統計」「不法滞在者通報制度」を実行していることが問題(ほかに上陸防止施設の虐待,生体認証技術による入国管理など)。本条約違反は明らか。「外国人」という言葉も「他国籍の人」と「民族・文化・宗教的背景を異にする人」との双方の文脈があって,使い分けて,批判の視点を明確にすべきであった。日弁連は条約違反の現状是正を法務省に申し入れるべき。

【15 報告事項21再議 弁護士と外国法事務弁護士の「混合法人」の設置に関する件】
(資料51の1の4) 担当:川崎達也副会長(第二東京)
法人として認めた場合の弊害について,理事の皆さんから具体的に指摘が欲しい。
高崎暢理事(札幌)から,一国の弁護士制度を変更するという重大問題について,きちんとした議論をすべきとの意見。

【16 審議事項13 事務次長任免の件】
(資料68) 担当:丸島俊介事務総長(東京)
 丸島事務総長から、新部(にべ)正樹事務次長への次のような感謝の言葉があった。「長い間日弁連の『刑事関係、刑事法関係』の『生き字引』であり、新部さんに聞けば何でも分かる状況でした。7月から『法テラス』で務められますが、大きな貢献が期待されます。」
 新事務次長大橋勝晴(かつはる)承認、新部正樹退任事務次長に盛大な拍手。


★ 一言コメント:国連ウィーン本部(『コミッション』国連犯罪防止刑事司法委員会、『コングレス』国連犯罪防止刑事司法会議など、『犯罪』を扱う。)からの日弁連に対する招待状などの書面は、今でこそ、会長宛に来ますが、長い間「JFBA NIBE部長」宛に来ていました。返事も新部さんが起案してくれました。新部さんは国連へ何度も「会長宛に書面を下さい。」と書いてもダメでした。また、新部さんは『インターナショナルな活動に突っ込んでいる弁護士は、語学力がなぁ・・』(誰のこと?)と嘆きつつ、御自身はNHKの英語講座で勉強するなど努力されていました。長い間本当にありがとう!!

【17 要請事項3 DV事件被害者の定額給付金の受給に関する申入の件】
(資料48の2,48の2の2) 担当:行田博文副会長(高知)
 武井共夫理事(横浜)は「自治体で、ばらつきがある。」等の発言あり。了解。
以上


【足利事件再審開始決定に関する会長声明】

東京高等裁判所第1刑事部は、本日、菅家利和氏に対する再審を開始する決定を下した。
当連合会は、17年半もの間、不当にも身体を拘束され、心身共に重大な苦痛の中で無実を訴え続けて闘って来た菅家氏のご苦労に対し深く思いを致すとともに、司法の一翼を担うものとしてその責任の一端を痛感する。
ところで、本日の決定の内容は、弁護側推薦、検察側推薦の両鑑定人の鑑定に基づいてはいるものの、菅家氏が逮捕され有罪判決の根拠となった警察庁科学警察研究所が行ったDNA型鑑定が誤っていたと明確に指摘するものではないことは、極めて遺憾である。
当連合会は、宇都宮地方裁判所が、これから行われる再審公判において、菅家氏に虚偽の自白を強いた取調べの経緯や科学警察研究所担当官による誤ったDNA鑑定の経過などについて審理を尽くして、本件の誤判原因を究明するとともに、再鑑定申請を採用しないなど誤った判断を4回も繰り返した裁判所を含む司法関係者の責任を明らかにした上で、速やかに再審無罪判決を下すよう求める。
裁判員裁判の公判が開始されようとしている今、裁判官をはじめ司法にかかわるすべての者は、本件の教訓を強く銘記し、再び誤判が生じることがないように、適正手続を遵守し、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の原則を一人ひとりが心掛けて裁判に取り組まなければならない。
当連合会は、足利事件の誤判の真相解明と菅家氏の再審無罪の獲得のため、今後とも全力で支援していくことを改めて表明する。
2009年(平成21年)6月23日
日本弁護士連合会
会長 宮 誠


※この報告は、和田光弘(みつひろ)常務理事(新潟・33期)の正確な作業及び鈴木大祐(だいすけ)常務理事(東京・49期)の詳細なメモ(30枚以上)などに基づき、吉峯康博常務理事(東京)の責任でまとめた『速報』である。

(2009年6月24日記)




 
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