『「子どもの権利」「子どもの人権」のための平易な基本文献「ベスト100」』(年代順)発表!!

『「子どもの権利」「子どもの人権」のための
平易な基本文献「ベスト100」』(年代順)発表!!
 
                      


 ブログの更新がなかなかできず申し訳なく思っていますが、実は、大変手の掛かる作業をしていました。「ベスト100」を、「身びいき書評」(「少年問題ネットワーク」メールマガジンに毎回掲載 「少年問題ネットワーク」のHPはこちら→http://www.rikkyo.ne.jp/univ/araki/jvnet-hp/)だとしても、選ぶのは気の遠くなるような時間がかかりました。

 部屋(自宅も事務所の私の部屋も)の中は、『本』や『自由と正義』などで、足の踏み場もない状態になりました。今もそうです!
 妻や秘書は『一体、この年末に、どうしてくれるの? いつ片づけるの?』と思っていると思います。『ごめんなさい、頑張ります!』と誓うしかありません。

 始めは、「ベスト20」でしたが、25回位書き直すことになり(誰も頼んでいない!)、『コメント付き』になりました。 秘書は泣いていました! 『ごめんなさい!許して下さい!』です。


 ○は絶版ですが、「アマゾン」(http://www.amazon.co.jp/)で入手できます。
 中・高校生にも十分読める、読んで欲しい本は◎です。
 基本文献は、分野別ではなく年代順に並べてみました。


 

1.三井 明『愛と真実−あるキリスト者裁判官の歩み』聖文舎(1977年138頁900円)「ある少年事件」(26〜45頁)などは、今でも一読する価値がある。著者は国連・犯罪防止会議第3回ストックホルム(1965年)〜第7回ミラノ(1985年)に参加。草加事件(1985〜2003年)など多くのえん罪事件にかかわった。

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2.朝日新聞社会部『未成年』朝日新聞社(1978年820円)少年えん罪事件の先駆的「事件」(124〜182頁)は必読。

3.日弁連『付添人活動のマニュアル』(初版1980年、『付添人活動のマニュアル・改訂版』1988年、『改訂 付添人活動のマニュアル(補訂)』1997年、『新版 付添人活動のマニュアル』2003年1600円)新版の59〜62頁に「子どもの人権」に関する「本格的基本文献」あり。

4.法学セミナー増刊『日本の冤罪』日本評論社(1983年7月1600円)えん罪の少年(都立高校生、在宅)が、取調べの様子を録音したテープ(1時間)の反訳書(264〜271頁 反訳者は原 希世巳)。警察が取調べを録音したテープは沢山あるが、被疑者側が録音した例は他に聞かない。この事件の報告『弁護始末記』12巻吉峯康博「少年の“えん罪”−妥協でなく、真実を貫く生き方を!」(194〜228頁)大蔵省印刷局1984年1000円+税)では、少年「再審」(やり直し審判)で少年の一人は少年院から救出された。暴走行為で19人が家裁に送致されたが、結局8人が「えん罪」だった(水増し事件)。


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5.法学セミナー増刊『少年非行』日本評論社(1984年7月1800円)発行当時、司法修習生の半数以上が購入した。今も名作品。

6.日弁連『学校生活と子どもの人権』(1985年11月)歴史的な、秋田の日弁連・人権擁護大会シンポジウムの基調報告書。地元では新聞の一面トップ記事だった。報告者として、若穂井 透、石井小夜子、吉峯康博など。

7.オーストラリア人権委員会著、福田 弘・中川喜代子訳『みんなの人権−人権学習のためのテキスト』明石書店(1987年4月83頁1000円+税)「人種差別、女性差別−人類のための人権」を、素敵な絵とともに説く。

8.若穂井 透 著『子どもたちの人権』朝日新聞社(1987年5月1500円+税)みどりちゃん殺害えん罪事件(柏少女殺人事件、167〜268頁、最高裁は少年「再審」を認めた。)など必読書。著者は「いったいどれだけ多くの少年が無実に泣いてきたのでしょうか。」と書いている。

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9.子どもの人権弁護団編『子どもの人権110番―いじめ・体罰・登校拒否・校則etc、子どもたちをどのように救済できるか』有斐閣(1987年9月1470円)各章にある体験記(「父母の力を集めて体罰を追放する」、「体育授業のラグビーで頭を打ち半身麻痺」、「高校生が母親になった」など)は貴重。なお、津田玄児・中川 明・吉峯康博「体罰の実態」『ジュリスト』912号1988年7月37〜47頁参照。

10.日弁連『子どもの人権救済の手引』(初版1987年200頁1000円、改訂版『子どもの権利マニュアル』こうち書房 1995年2427円+税491頁−「子どもの人権救済事件一覧表」(1986年1月〜1995年3月末日まで80件)は456〜479頁に記載、『子どもの権利ガイドブック』明石書店2005年6月1日3600円+税666頁−「子どもの人権救済事件一覧表」(1995年7月〜2005年8月まで129件)は618〜663頁に記載)

11.毛利甚八原作などコミック『家栽の人』小学館1巻〜15巻(1988〜1996年) ベストセラー

12.堀尾輝久『教育入門』岩波新書(1989年1月777円)著者は、教育学の世界的泰斗。

13.JCLU(自由人権協会)編『高校生のための人権宣言』ビレッジプレス(1989年3月500円+税)

14.若穂井 透 他著『少年事件を考える−・子供の視点から』朝日新聞社(1989年12月1340円+税)対談集であり読み易い。「女子高生監禁殺人」は、セクシャル・ハラスメントの最悪のものである。

15.平野裕二・藤井誠二他編著生徒人権手帳−「生徒手帳」はもういらない』三一書房(1990年777円+税)必読書。267〜303頁 子どもの権利条約の全文が解説付で。

16.ACLU(アメリカ自由人権協会)著、青木宏治・川口彰義監訳(「THE  RIGHTS OF  STUDENTS 和訳会」(代表 瀬戸則夫、解説 馬場健一など)『生徒の権利−学校生活の自由と権利のためのハンドブック』教育史料出版会(1990年11月230頁1700円+税)教育情報の公開などの問題意識で訳された本。「障害をもつ生徒」「性による差別」「生徒記録」など13の章から構成されている。

17.日弁連『自由と正義』1991年2月号 特集「子どもの権利条約」2〜181頁。その中で、高野 隆「子どもの権利条約から見た日本の少年手続」45〜57頁及び高野 隆・須網隆夫他「第8回国連犯罪防止会議の報告」144〜122頁は今でも必読。

18.子どもの権利福岡研究会(八尋八郎)編『子どもの未来は人類の未来』創刊号〜第5号(1991年〜2004年各1000円送料込)豊富な内容の本。八尋八郎弁護士の事務所にFAX(092-741-8189)で申し込む。


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19.中川 明学校に市民社会の風を−子どもの人権と親の「教育の自由」を考える』筑摩書房(1991年10月1845円+税)名著中の名著。書評 出口治男『自由と正義』1992年8月号159頁

20.澤登俊雄・比較少年法研究会『少年司法と国際準則−非行と子どもの人権』三省堂(1991年11月272頁2718円+税)国連・犯罪防止会議第8回ハバナ(1990年)の日弁連代表団の全資料・情報の提供に基づく、優れた本。

21.木下淳博『親権について』子どもの虐待防止センター(1991年33頁)児童虐待問題の先駆者の平易な本。

22.日弁連・第34回人権擁護大会シンポジウム第三分科会実行委員会編『子どもの権利オンブズマン−E・フェルハーレン Eugeen Verhellen 他編「Ombudswork For Children」の一部翻訳集など』(1991年179頁)訳者は坪井節子・須納瀬 学・佐々木光明・津田玄児・平野惠稔・野口善國・岩佐嘉彦・村山 裕・葛野尋之・平野裕二・上田信太郎・中野正剛など21の論考。

23.日弁連編著『子どもの権利条約と家族・福祉・教育・少年法−子どもたちの笑顔がみえますか 法的検討と提言』こうち書房(1993年5月640頁7000円)本格的・全面的な、「子どもの人権」の百科事典。

24.日弁連『少年警察活動と子どもの人権』日本評論社(初版1991年10月、新版1998年9月2200円+税)ロングセラー

25.日弁連『全国付添人経験交流集会報告集』(第1回1991年〜第18回2008年)平均約250頁、各1000円。最近約300人が参加。なお、日弁連『子どもの権利委員会』発行の機関誌『子どもの権利通信』(100号まで発行)は、城戸浩正が長く編集長を務められた、素晴らしい定期刊行物。100号を記念した何らかの本が出版されるのが夢!!

26.横川和夫・保坂 渉 共著『ぼくたちやってない−東京・綾瀬母子強盗殺人事件』共同通信社(1992年4月、2005年9月再版 1400円)小学校高学年から。少年えん罪事件を描いた渾身のルポ。書評 五十嵐二葉『自由と正義』1992年8月号158頁に「私達のショックは、最初に受任した弁護士が、少年達がこの凶悪な犯罪を実行したという警察の立てた筋書を疑わなかったという事実だ。・・・そして冤罪への取組み方、それを十分に知った『子どもの人権弁護団』9人の寝食を忘れた弁護活動がなかったら、本件は第二の『女子高生監禁殺人事件』にされていたのだ。」と書かれている。サイドストーリーとして、9人の弁護士(羽倉佐知子、栄枝明典、安部井 上、森野嘉郎他)が実名でオムニバス風に! 最近のフランスのように、身柄少年(約1万5000人)の取調べ(密室)の、全面的可視化(録画・録音)の早急な実現を!! なお英語版として、日弁連『Japan’s Juvenile Justice : An Overview』という小冊子がある(責任者 須納瀬 学)。

27.塀内夏子作画、木下淳博・須納瀬 学・吉峯康博監修コミック『勝利の朝』小学館(1993年3月 絶版)前項のコミック版だが、緻密な取材で描いた最高傑作。えん罪や人権を考える教材として授業で使用した教師もいる。作画者は145冊のメジャーな漫画家。ルポとコミックの両方がある冤罪事件は他にない

28.津田玄児編著『子どもの人権新時代』日本評論社(1993年11月2700円+税)埋もれた名著で、子どもの権利条約の正確な読み方も分かる。
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29.日弁連『自由と正義』1993年11月号 特集「国連世界人権会議」2〜158頁。初めて『自由と正義』に、国連文書(英文)のコピー「ウィーン宣言及び行動計画」(136〜109頁)が掲載された。日弁連会長 阿部三郎は「従軍『慰安婦』問題」を英語で演説。アムネスティ本部(ロンドン)では『自由と正義』を定期購読していると聞くが、本号はまさに歴史に残る貴重な資料である。文献として、梓澤和幸「求められる国際人権活動の強化」5〜13頁、富岡恵美子「人権としての女性の権利」14〜17頁、吉峯康博「子どもも参加した世界人権会議」18〜24頁、戸塚悦朗「従軍『慰安婦』問題に関する報告」25〜29頁など。日本政府の言動は、基本的に現在も変わらない。なお、江橋 宗 監修 上村英明・岩井 信・伊藤誠子など共著『NGOが創る世界の人権―ウィーン宣言の使い方』明石書店1996年は、埋もれた良書であり、またNGO向けのマニュアルとして今でも役に立つ。

30.本吉圓子『私の生活保育論』フレーベル館(1994年8月1800円+税)ロングセラー

31.外務省国際社会協力部人権人道課『児童の権利に関する条約』(初版1994年5月、改訂版英語付2005年3月)外務省に請求すれば無料で配布される。1994年4月日本は「児童の権利条約」批准(世界で158番目! 米国は今も未批准!!数十人の子どもたちを死刑にしている。)。改訂版には、日本が批准した次の2つの選択議定書(オプショナル・プロトコール)も掲載されている。「武力紛争における児童の関与に関する児童の権利」(2004年8月批准)「児童の売買、児童売春及び児童ポルノに関する児童の権利」(2005年1月批准)

32.吉峯啓晴編著『基本的な人権六法−あの人もこの人も大切、そんな私が素敵』三五館(1995年5月1456円+税)市民も『原典』にあたるべきで、日本国憲法や条約や法律は読めばわかるはずだし、現にわかる。書評 喜田村洋一『自由と正義』1995年7月号155頁

33.日弁連『いじめ問題ハンドブック−学校に子どもの人権を』こうち書房(1995年6月174頁971円+税)169〜172頁の参考文献も充実している。

34.小口尚子・福岡鮎美著、アムネスティ・インターナショナル日本支部・谷川俊太郎協力『子どもによる子どものための「子どもの権利条約」』小学館(1995年8月1360円+税)子どもたちにも必読書。ロングセラー

35.中野 光・小笠毅編著『ハンドブック子どもの権利条約』岩波ジュニア新書(1996年5月820円+税)子どもたちにも必読書。ロングセラー。具体例が豊富な、discussionや勉強会にも最適な本。

36.松井やより『女たちがつくるアジア』岩波新書(1996年9月740円+税)「女たちの団結は力強く、国境を越える。」著者の著名な言葉。

37.鮎川 潤 著『犯罪学入門』講談社現代新書(1997年7月700円+税)、同『新訂 逸脱行動論』日本放送出版協会(2006年)前者は必読書、後者は少年法の最新の卓越した教科書。

38.日弁連編『問われる子どもの人権−子どもの権利条約に基づく第1回日本政府報告書に関する日本弁護士連合会の報告書』こうち書房(1997年8月279頁1429円+税)

39.堀尾輝久『現代社会と教育』岩波新書(1997年9月819円)

40.リン・パイアセッキ企画・製作 VHSビデオ『静かなる革命−日本のフリースクール』日本語版 子どもの権利情報センター(1998年43分)1997年度ジャパンタイムズ賞、1997年度朝日イブニングニュース賞、第41回日本紹介映画・ビデオコンクール金賞を受賞した、埋もれた名作。吉峯総合法律事務所へFAX(03-5275-6678)で申し込む。4000円(送料込)

41.前田 功・前田千恵子『学校の壁−なぜわが娘が逝ったのかを知りたかっただけなのに』教育史料出版会(1998年4月1700円+税)著者は『被害者グループ』の良きアドヴァイザー。
42.日弁連『子どもの虐待防止・法的実務マニュアル』(初版1998年6月、改訂版2001年11月、第3版2005年9月2800円+税、第4版2008年12月15日 308頁 2800円+税)

43.坪井節子『子どもは大人のパートナー』明石書店(1998年7月1600円+税)「子どもたちこそ人間として本物」「弁護士の肩書きをはずして、子どもたちと1対1で向き合う」と言う著者は、『カリヨン(鐘)子どもセンター』『カリヨン子どもの家』(子どものためのシェルター、2004年6月設立、東京。)の生みの親。その後同様のシェルターが、横浜(2006年)、名古屋(2006年)、岡山(2008年)にも発足。

44.津田玄児『少年法と子どもの人権』明石書店(1998年12月188頁1600円+税)52件の事例の徹底した検証を通し「厳罰化」論の落し穴を指摘し、「調布駅南口事件(えん罪)の教訓」(なおこの事件の弁護団が書いた本、村山 裕 ほか編著『少年事件の法律相談』学陽書房2003年があります)「国際基準と日本の少年法」などの平易且つレベルの高い秀作。

45.赤松良子監修、国際女性の地位協会編『女性の権利−ハンドブック 女性差別撤廃条約』岩波ジュニア新書(1999年1月、新版2005年7月222頁780円+税)分かり易い、最高のテキスト。なお、杉井静子『格差社会を生きる 男と女の新ジェンダー論』かもがわ出版1800円+税183頁「女性は現に家事・育児・介護の多くを担ってきているので、競争主義や効率主義ではない『人間的(憲法的)価値観』をもっている。」

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46.岩佐嘉彦「刑事弁護の課題−少年付添人活動との対比から」(『自由と正義』1999年7月号122頁)少年付添人活動をする弁護士にとって、必読の論文である。

47.澤登俊雄『少年法』中公新書(1999年9月720円+税)約26年間の350回を超える研究会「少年法研究会」(354回)の成果も反映されていると思われる。

48.山口直也著『ティーンコート−少年が少年を立ち直らせる裁判』現代人文社(1999年12月2000+税)学生・市民にとっても必読書。

49.永井憲一・寺脇隆夫・喜多明人・荒牧重人編『新解説子どもの権利条約』日本評論社(2000年6月1800円+税)条約37条(c)『留保』撤回の運動をしよう!37条(d)を直ちに実現しよう!

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50.服部 朗・佐々木光明共著『ハンドブック少年法』明石書店(2000年9月670頁3800円+税)少年法についての百科事典のようなトータルな本。

51.鈴木経夫判事退官記念論文集『新しい家庭裁判所をめざして』ルック(2000年9月397頁3809円+税)真に市民に開かれた家裁にするための課題などの論考集。

52.国連ウィーン事務所著・平野裕二訳『少年司法における子どもの権利』現代人文社(2001年10月30日1700円+税)「少年司法運営に関する国連最低基準規則」(北京ルールズ、国連が「注釈」をつけている)、「自由を奪われた少年の保護のための国連規則」(自由規則)、「少年非行の予防のための国連ガイドライン」(リヤド・ガイドライン)など国連のルールの資料も充実。修復的司法についても論じている。

53.石井小夜子『少年犯罪と向きあう』岩波新書(2001年12月740円+税)市民・プロにとっての最高のテキスト。

54.寺尾絢彦著『家裁調査官のスケッチブック−私が出会った子どもたちと少年法』日本評論社(2002年3月30日1500円+税)家裁調査官は、弁護士の教師であった!

55.福岡県弁護士会子どもの権利委員会著『非行少年と弁護士たちの挑戦』日本放送出版協会(2002年11月680円+税)当番付添人を初めて実践した、福岡県弁護士会によるハンディな本。

56.「子どもの人権研究会」三井 明 講演録 『子どもの人権とわたし』(2002年3月31日)人権を重視された、高名な刑事裁判・家庭裁判所の元裁判官・弁護士の生涯(96年)を簡潔に写真と年表で示した(49〜59頁)。当会の代表世話人の一人。「子どもの人権研究会」『子どもの人権』46号(2006年6月)1〜10頁参照。入手方法は40番と同じ。500円+送料。

57.善元幸夫著『おもしろくなければ学校じゃない』アドバンテージサーバー(2002年4月3360円)著者は、他の教師には真似の出来ないような実践を続けられている公立小学校教師。著書多数あり。

58.小島妙子著『ドメスティック・バイオレンスの法−アメリカ法と日本法の挑戦』信山社(2002年11月6000円+税)トータルな本格的著作。

59.ユニセフ協会『世界子供白書』(平均約140頁、一冊目は無料、二冊目から各1000円。特に、2003「子どもの参加」、2007「女性と子ども−ジェンダーの平等がもたらす二重の恩恵」)世界の子どもの現状・展望が分かる、写真入りの素晴らしい本。

60.諸澤英道訳『被害者のための正義』成文堂(2003年279頁2800円+税)国連の「被害者人権宣言」(1985年)と実務的関連文書(『国連の被害者に関するハンドブック』1999年など)は極めて貴重。

61.本吉圓子・無藤 隆 著『生きる力の基礎を育む保育の実践』萌文書林(2004年5月1800円+税)保育園や幼稚園での素晴らしい実践がある良書。

62.安藤 博『子どもの危機にどう向き合うか−今、学校ができること、教師ができること』信山社(2004年12月2300円+税)著者は『週刊教育資料』(日本教育出版社)に、卓越した、分かり易い連載を続けている。

63.睫旆⇒『やつらはどこから』作品社(2005年2月1600円+税)6つの短編小説集だが、その中でも「いじめ」について書かれた表題作「やつらはどこから」、「被害者」、「祝辞」などは感動の物語である。筆者は超一流の弁護士で小説家である。

64.神谷信行『知って生かそう!著作権−書・音楽・学校の現場から』日本評論社(2005年4月1900円+税)類書はない。著作権を子どもの「人間の尊厳」から説く秀作。

65.松本美代子・田中早苗著『Q&A学校事故対策マニュアル』明石書店(2005年4月1900円+税)ハンディな優れた本。

66.渡辺増富著『国破れて山河有り−凄絶な戦時体験を超えた記録』文芸社(2005年4月1500円+税)著者は、元公立高校教師(生物)。出会った感動的な子どもたちを実名で紹介(221頁以下など)。

67.岡村有人著『七つの川は銀河に届け−父岡村吉人 被爆と復興の軌跡』国際商業出版(2005年6月1500円+税)著者の父は被爆者であり、元公立高校教師(生物)。

68.後藤弘子編『犯罪被害者と少年法』明石書店(2005年8月252頁2000円+税)

69.八戸澄江著『私の教育ノート』日本文学館(2005年10月134頁1000円)著者は、元公立中学校教師(音楽)、元私立幼稚園園長だが、「教育の現場も家庭の中も日々感動!」と書いている。

70.野口善國『歌を忘れたカナリヤたち−子どもは必ず立ち直る共同通信社(2005年12月1600円+税)書評 木下淳博『自由と正義』2006年4月号76頁、書評も素晴らしい。著者は少年弁護士の、日本トップの実践を約30年続けている人。

71.中川 明「子どもの権利をどうとらえるか−保護自律のはざまで−」(『明治学院大学法科大学院ローレビュー』第2巻第3号2006年23-34頁)子どもの人権侵害をめぐる裁判(五つの憲法訴訟を含む)や裁判外の問題解決に向けての活動等を約38年携われた著者の軌跡のスケッチでもある。「弁護士から大学へ、そしてまた弁護士に(上)(中)(下)」『書斎の窓』有斐閣(2002年)も必読。

72.若穂井 透 著『少年法改正の争点−司法福祉と児童福祉の課題は何か』現代人文社(2006年2月2500円+税)元法制審議会委員による、審理の内容についての臨場感あふれる緻密な報告。資料(山形明倫中マット死えん罪事件など。同事件では、北澤 毅・片桐隆嗣共著『少年犯罪の社会的構築−「山形マット死事件」迷宮の構図』東洋館出版2002年3月2940円が、約9年のフィールドワークに基づく必読の書。)も貴重。合計156の(注)が詳細。書評 吉峯康博『自由と正義』2007年3月号108頁。なお、斉藤豊治・守屋克彦編著『少年法の課題と展望』第一巻・第二巻成文堂2005年2006年も参照。

73.井垣康弘少年裁判官ノオト』日本評論 社(2006年2月1600円+税)こんな率直な本はないだろう。約8年間で約6000件の非行を裁いている。なお、著者も運営に関わっている少年問題ネットワーク(http://www.rikkyo.ne.jp/univ/araki/jvnet-hp/)のメルマガ・月刊『少年問題』参照。無料!

74.国連・人権高等弁務官事務所(OHCHR著、平野裕二『裁判官・検察官・弁護士のための国連人権マニュアル現代人文社(2006年5月1272頁14000円+税)市民にとっても最高の手引書。74’高倉正樹『赤ちゃんの値段』講談社2006年6月は、海外養子斡旋の驚くべき実態などを書く。中国も批准している『ハーグ条約』未批准の日本!

75.吉峯康博「刑事司法分野におけるウィーン本部の活動と日弁連」(『自由と正義』2006年7月号 特集2 国連の刑事司法と日弁連 53〜67頁)コングレス・コミッションとNGO、国際(越境)組織犯罪防止条約起草アドホック委員会(1999年から2000年までの約2年)の件など論点だけでなく、注(1)〜(42)も精読の必要あり。同特集の近藤 真「国連基準・規則の歴史と現状」68〜79頁及び松井 仁・山下幸夫・宮家俊治「国連の刑事司法の現状−犯罪防止に於いて求められる人権保障」80〜98頁も必読。なお、北村泰三・山口直也編『弁護のための国際人権法』現代人文社(2002年10月3000円+税)及び尾崎久仁子『国際人権・刑事法概論』信山社(2004年1月3100円+税)。

76.川崎二三彦著『児童虐待−現場からの提言』岩波新書(2006年8月740円+税)

77.中野麻美著『労働ダンピング−雇用の多様化の果てに』岩波新書(2006年10月780円+税)日本の格差と貧困化の中での、隠された性差別の可視化を説く。

78.伊藤和子誤判を生まない裁判員制度への課題−アメリカ刑事司法改革からの提言』現代人文社(2006年12月2000円+税)著者は「陪審制度のもとで起こる誤判は、日本で始まる裁判員制度にとっても他人事ではない。」と書いている。なぜ、死刑になるかもしれない重大事件で、無実の人が「私がやりました」と自白するのでしょうか? 米国の虚偽自白125事例が語る真実は、ノース・ウェスタン大学「誤判救済センター」が、数々の米国の死刑冤罪事件で無実の死刑囚を生還させ、日本でも現在、最高裁に係属している冤罪名張毒ぶどう酒再審事件について、日本で初の法廷意見書を提出し、米国と日本の虚偽自白の共通性を訴えている。なお、川村百合「少年の裁判員裁判の問題点と解決策を考える」『自由と正義』2008年10月号84〜93頁も必読。

79.日弁連『自由と正義』2007年3月号 特集2「少年事件と少年法『改正』問題」46〜79頁葛野尋之、斎藤義房、山崎健一、須納瀬 学 の各論考を参照。

80.日弁連編『はじめての法教育−みんなでくらすために必要なこと』全5巻(1)「自由ってなんだろう」(2)「責任ってなんだろう」(3)「ルールってなんだろう」(4)「公平ってなんだろう」(5)「正義ってなんだろう」岩崎書店(2007年4月 各48頁 セットで14000円+税)小学校中学年向け。米国CCE(Center for Civic Education・公民教育センター)の「権威・プライバシー・責任・正義」シリーズのテキストを参考にしたもの。なお、中・高校生のための消費者教育の本は相当数発行されている。

81.大谷美紀子・山下幸夫・猿田佐世編『国際人権法実践ハンドブック』現代人文社(2007年5月2300円+税)若手の弁護士による実践の本。

82.藤原正範・岩佐嘉彦他共著『少年犯罪厳罰化−私はこう考える』洋泉社(2007年6月820円+税)藤原正範、岩佐嘉彦等の論考は白眉である。

83.市川須美子学校教育裁判と教育法』三省堂(2007年7月3600円+税)現在の教育法の第一人者によるトータルな本。筆者は当事者の声を最も大事にする人。

84.第二東京弁護士会子どもの権利に関する委員会編『新・少年事件実務ガイド』現代人文社(2007年9月2800円+税)最高の実務書。『少年事件ケース研究会』(1989年4月から現在まで129回)の積み重ねも反映している。

85.日弁連・人権擁護委員会『差別禁止法の制定に向けて−障がいのある人に対する配慮は社会の義務です』2007年10月(再改定版)34頁 コンパクトな優れたパンフレットである。

86.栃木県弁護士会編『医療における子どもの人権』明石書店(2007年10月260頁2000円+税)病院にいる子どもたちの人権を回復する運動が必要。書評 武藤 暁『自由と正義』2008年10月号103頁。類書は、吉峯康博編『医療と子どもの人権』(子どもの人権双書全11巻の中の第4巻)明石書店(1998年8月1800円)しかないだろう。なお、同双書は、『子どもたち』と『施設』『マイノリティ』『少年非行』『障害』『』『宗教など、画期的な企画(平湯真人、中川 明、後藤弘子、児玉勇二、坪井節子など編者)。

87.尾木直樹・喜多明人・佐藤 学・中川 明・西原博史・藤田英典共著『誰のための教育再生か』岩波新書(2007年11月700円+税)より多くの国民に、読んで考えてもらおう!

88.ミーク・ベルハイド著・平野裕二訳『註釈・子どもの権利条約28条教育についての権利』現代人文社(2007年11月1272頁2500円+税)教育を考える市民にも必須の本。

89.日弁連法務研究財団編『子どもの福祉と共同親権−別居・離婚に伴う親権・監護法制の比較法研究』日本加除出版(2007年11月3000円+税)本格的ながら、分かり易い必読書。

90.日弁連編『改革を迫られる被拘禁者の人権−2007年拷問等禁止条約第1回政府報告書審査』現代人文社(2007年11月2500円+税)精神的拷問も「拷問」である。

91.東 俊裕 監修、DPI日本会議編『障害者の権利条約でう変わるQ&A』解放出版社(2007年12月150頁1400円+税)2006年12月国連総会で条約の採択後、初めての条約の本。

92.「少年問題研究会」20周年記念誌 『呟(つぶや)き』(2008年2月80頁頒価1000円)『「子どもの人権研究会」開催の歴史』『「子どもの権利」「子どもの人権」のための平易な基本文献ベスト100』と、本書の年表(73〜78頁)等とを照らし読むと実に興味深い。小村・山崎法律事務所へFAX(045-680-1859)で申し込む。

93.岩瀬純一著『司法臨床におけるまなざし−家事調停にかかわるあなたへ』日本加除出版(2008年4月)

94.日本障害フォーラム『みんなちがってみんな一緒!障害者権利条約』(2008年5月48頁500円)中学生や高校生にも読んでもらえるよう、平易でハンディ且つ高度な、最新の本。

95.上野 勝・山田悦子編著『甲山(かぶとやま)事件 えん罪のつくられ方』現代人文社(2008年6月2000円+税)事件(保母の山田悦子さんは22才でした。)から裁判が終わるまでに約25年かかった。「裁判員裁判では甲山事件はどうなるか」(座談会)がついている。福祉の貧困が生んだ、養護施設の子どもたちの死亡「事故」を、職員による殺人事件にすり替えた警察と検察!!

96.長瀬 修・東 俊裕・川島 聡『障害者の権利条約と日本−概要と展望』生活書院(2008年7月309頁2800円+税)「合理的配慮  reasonable accommodation」「インクルーシブ教育」等詳述し、条約と選択議定書(英文も)付き。すべての法律家にとって必須の本。

97.日野「君が代」ピアノ伴奏強要事件弁護団編『日野「君が代」ピアノ伴奏強要事件全資料』日本評論社(2008年8月762頁8000円+税)憲法を徹底的な武器にした裁判の全資料は貴重。

98.『障害者権利条約で社会を変えたい Nothing about us, without us !福祉新聞社(2008年9月80頁頒価500円)29人(専門家、弁護士、マスコミなど)の優れた連載等と条約の政府仮訳、川島・長瀬仮訳、日本障害フォーラムJDFコメントは極めて重要。

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99.東澤 靖 著「日本における国際人権と法律家の役割』(『西村利郎先生追悼集−グローバリゼーションの中の日本』西村あさひ法律事務所編 商事法務 2008年10月539〜572頁)最高水準のトータルな、しかも分かり易い論考。なお、多谷千香子著『「民族浄化」を裁く−旧ユーゴ戦犯法廷の現場から』岩波新書2005年 書評 林 陽子『自由と正義』2006年4月号75頁。『法の支配』を!!

100.砂川真澄編著『いじめの連鎖を断つ−あなたもできる「いじめ防止プログラム」』冨山房インターナショナル(2008年11月11日1600円+税)著者は元家庭裁判所調査官、くまもと子どもの人権テーブル代表。



2008年12月13日


「子どもの人権研究会」(代表世話人 大田 堯、澤登俊雄、永井憲一、利谷信義、津田玄児、中川 明、事務局長 黒岩哲彦)20周年記念事業担当、日弁連・子どもの権利委員会幹事、同国際人権問題委員会副委員長 吉 峯 康 博


 
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