裁判員裁判の弁護活動はどう行うのか?−事実を争う場合と、事実を認める場合の弁護活動について−

裁判員裁判の弁護活動はどう行うのか?
−事実を争う場合と、事実を認める場合の弁護活動について−



 2008年9月27日(土)13時〜18時、弁護士会館2階クレオで、日弁連『裁判員裁判 特別研修−裁判員裁判における弁護活動のあり方』が行われました。
 寝不足の体に鞭を打って参加しました。

 講師などは次のとおりです。
【講師】
 後藤貞人(大阪弁護士会・裁判員制度実施本部副本部長)
 神山啓史(第二東京弁護士会・裁判員制度実施本部委員)
 岡 慎一(埼玉県弁護士会・裁判員制度実施本部事務局次長)
 河津博史(第二東京弁護士会・裁判員制度実施本部事務局員)
【総合司会】
 宮村啓太(第二東京弁護士会・裁判員制度実施本部事務局員)

 神山啓史弁護士が、「否認をしている被告人役」を舞台でやり、本物の被告人にそっくりの名演でした。思わず、約30年前の自分(修習生)を想い出しました。クラス(10組48人)で模擬裁判を行った時、役柄を決める際に、クラスの全員が「被告人役は吉峯がいい!」と言ったのです。

 さて、研修の中身はテキストを買ってお読みになってはどうでしょうか。2000円(税込み)です。ただし、残念ながら基本的には弁護士以外は購入できないそうです。

 第1部(1〜64頁)は『事実に争いのあるケースの弁護活動』で、第2部(65〜108頁)は『事実に争いがない事件における弁護活動』です。111〜233頁は『関連資料』です。

 私は、当日は早退して、『第4回ICUメサイア演奏会』を聞きに行きました。
 ソリストはとても上手で、コーラスは100人以上が揃うと素晴らしかったです。
 妻が恥ずかしがるといけないので、1回だけ『ブラボー!』と叫びました。

 充実した一日でした。


 以下、「裁判員裁判 特別研修〜裁判員裁判における弁護活動のあり方〜」当日配付資料の一部をご紹介致します。

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第1部 「裁判員裁判における防御活動の基本」

1 「ケース・セオリー」の定義
 ‥事者の一方からする事件についての説明
 △匹里茲Δ弊睫世というと、
  顱,修療事者の求める結論を論理的かつ法的に導くものであり、且つ
  髻,垢戮討両攀鬚鮴睫世任るものであって、その説明に矛盾がないもの

2 公判前整理手続における類型証拠開示請求

 (1)開示要件(刑訴法316条の15第1項)
  [犒審催性
   (刑訴法316条の15第1項各号所定の証拠の類型のいずれかに該当すること)
  ⊇斗彑
   (特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められること)
  A蠹性
   (重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によって生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、開示が相当と認められること)

 (2)刑訴法316条の15第1項所定の開示証拠の類型
 1号)証拠物
 2号)検証調書
 3号)検証調書、実況検分調書
 4号)鑑定書
 5号)証人予定者の供述録取書等
 6号)5号・7号以外の供述録取書等
  ※「検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述」を内容とするもの
 7号)被告人の供述録取書等
  ※「供述録取書等」とは「供述書、供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるもの又は映像若しくは音声を記録することができる記録媒体であって供述を記録したもの」であり(刑訴法316条の14第2号)、取調べを録画したDVDを含む。
 8号)被告人の取調べ状況記録書面

3 公判前整理手続における被告人側の予定主張明示

(1)明示の対象(刑訴法316条の17第1項)
 ‐斂斥縦蟷実
 △修谿奮阿痢峪実上の主張」
  饑儷謀に事実を主張して争点を提示する主張
   ○犯罪阻却事由となる事実
   ○検察官が主張する主要事実等の不存在の根拠となる重要な間接事実(アリバイなど)
   ○任意性を争う根拠となる事実
   ○量刑上の重要な事実
  などの主張
  鮓〇ヾ閏臘セ実に対する争点を提示する主張
   ○主要事実・重要な間接事実を否認する主張

(2)明示の方法
  刑訴規則217条の19第2号
  「被告人又は弁護人は、・・・証明予定事実その他の公判期日においてすることを予定している事実上及び法律上の主張を明らかにするについては、事件の争点及び証拠の整理に必要な事項を具体的かつ簡潔に明示しなければならない。

4 公判前整理手続における主張関連証拠開示請求

(1)開示要件(刑訴法316条の20第1項)
 ヾ慙∪
  (被告人側が刑訴法316条の17第1項により明らかにした主張に関連する証拠であること)
 ∩蠹性
  (関連性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によって生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、開示が相当と認められること)

(2)捜査官のメモの開示に関する裁定例
 〆嚢盧杪荵鮎法廷平成19年12月25日決(判例タイムズ1260号102頁)
 大阪地裁平成20年3月26日決定(判例タイムズ1264号343頁)
 B膾綯郎枴神20年4月9日決定(公刊物未掲載)
 い気い燭淬郎枴神20年6月13日決定(公刊物未掲載)
 ズ嚢盧杪荵鮎法廷平成20年6月25日決定(最高裁ホームページ)

(3)「取調べメモは存在しない」という回答への対応 −求釈明
 〔い世つて、○○の取調べに関して取調べメモが作成されたことはないということか、それとも、作成されたことはあるが破棄されたため存在しないということか。
 廃棄されたので存在しないというのであれば、いつ、誰が、どのような理由で破棄したのか。
 

 
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