「教師の体罰と親の体罰(最新の判例を含む)−体罰は『暴力』!!−」 「子どもに対する暴力の絶対的で全面的な禁止の実現に向けて−国際準則の活用と法システムの見直し」


「教師の体罰と親の体罰(最新の判例を含む)
−体罰は『暴力』!!−」

「子どもに対する暴力の絶対的で全面的な禁止の実現に向けて
−国際準則の活用と法システムの見直し」

                                         2014年12月26日(金)

 『子どもの人権研究会』は、1987年7月に設立され、来年7月で創立28年になります。
 設立以来、ほぼ毎月勉強会・事務局会議を開催して参りましたが、先月11月28日(金)には第300回を迎えることができました。
 
 第300回を記念し、中川 明 代表世話人に、「子どもに対する暴力の絶対的で全面的な禁止の実現に向けて-国際準則の活用と法システムの見直し」をテーマにレクチャーをしていただきました。
 当日は沢山の方が参加され、大盛況でした。

 体罰は、_搬押Σ板蹐涼罅↓学校等の教育施設の場、J〇磧ν文郢楡澆箒裟技楡澆両貪で起きています。
 世界の約3分の2の国が、学校における体罰を法律で禁止していますが、家庭における体罰(親又は親に準ずる者の体罰)も含めて全面的禁止を達成した国は、世界で39か国です。

 

 当日配布されたレジュメや資料は、下記からご覧頂けますので、是非ご参照ください。

 

【レジュメ】

中川 明「子どもに対する暴力の絶対的で全面的な禁止の実現に向けて−国際準則の活 用と法システムの見直し」

 

【資料】

●2014年9月24日付朝日新聞 教育欄「児童虐待 世界はどう防ぐ 日本で初 専門家の世界会議」

JaSPCAN シンポジウムプログラム

Save the Children セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 子どもに対する体罰を終わらせるための手引き 目次

●体罰の民事判決一覧 200511月〜201110

中川 明「教育の懲戒権について−教育と懲戒についての省察・序説」(『教育と文化』742014年1月号 8頁〜21頁)

 

 

 


 

中川 明 弁護士著『寛容と人権』(岩波書店、2013年6月)について−子どもの権利と子どもたちの未来のために−

川 明 弁護士 著『寛容と人権』(岩波書店、2013年6月)について
−子どもの権利と子どもたちの未来のために

                                   2014年9月5日

 この本は、「国籍、子ども、教育、宗教、障害、国旗・国家・・・立憲主義の危機の時代に問う実践的人権論」であり、中川 明 先生の長年弁護士活動研究活動に裏付けられた、心打つ著作です。

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 「『寛容』という『生地』のうえに、『人権』という『柄』が組み合わされ織り成されて、真に実用的な織物となり、あるいは『寛容』を横糸にし『人権』を縦糸にして紡ぎ出されることによって、着用に耐えうる織物となりうる、と言い表してよいのではあるまいか。二つは、そのずれをも欠くことができず、二つの微妙な組み合わせと相互作用、互いに交叉し引き合い押し合う『緊張関係』の裡に、問題解決にあたっての実践的思考のありようと課題が示されているのである。」(「はしがき」より)

 中川 明 先生は、次のようにも書かれています
「弁護士として、私は、いくつかの『憲法訴訟』に携わった。それらを年代順にリストアップすると、次のようになる。
(1)麹町中・内申書裁判
(2)自衛官合祀拒否訴訟(「中谷裁判」)
(3)日曜日授業参観訴訟
(4)逗子池子・河川工事続行禁止訴訟
(5)アンデレ国籍確認訴訟
 これらの『憲法訴訟』のうち、(2)については最高裁の大法廷で、(5)については同第二小法廷で、それぞれ弁論を行った。最高裁で弁論する機会は滅多にないと言われているが、その稀有な体験を私は二度もすることができた。
   (中略)
 私がかかわった右の『憲法訴訟』は、いずれもまた、『人間を護る』ことを志した訴訟であった。・・・・
 2002年5月に再び弁護士に戻ってからも、私の『憲法訴訟』の歩みは続いた。その二つを記しておくこと
にする。
 (6)ピースリボン裁判
 (7)「もの言える自由」裁判・・・
 判例の形成を、連作小説(chain novel)に譬えたのは、アメリカの法学者R・ドゥオーキンである。・・・
 連作小説は裁判官の手によるだけでなく、研究者や弁護士たちとの共同作業によってなされるのである。・・・
 本書に、私がかかわった憲法訴訟において行った『弁論』や『準備書面』、具体的事件をめぐって書き上げた・・論考を収録して、同時代の人や後に続く人々の批判と検証に委ねようと試みたのも、右と同じような思いに突き動かされたからである。」(本書1頁〜7頁)



   【目次】
 はしがき
 序 わたしの携わった憲法訴訟と憲法演習−「弁護士から大学へ、そしてまた弁護士に[中]」より
寛容と人権についての序論的考察
  1 寛容と人権についての序曲−「宗教と子どもたち」を手がかりにして
  2 日本人の「同調的伝統」と人権感覚について
  3 国家象徴と寛容をめぐる司法の役割−「ピースリボン裁判」を通して
  補論1
国籍と人権
  1 問い直される「国籍」−幼い生命の訴え
  2 最高裁における弁論要旨(1994年12月16日)
  3 「国籍確認訴訟」の貴重な一歩
  4 国籍をめぐる子どもの権利と外国籍・無国籍の子どもの教育を受ける権利
  補論2
掘/教の自由と政教分離原則
  1 死者と私たちをつなぐもの−「中谷裁判」の原点と「靖国」についての断想
  2 最高裁大法廷における弁論要旨(1988年2月3日)
  3 逆立ちした「寛容論」−「自衛官合祀拒否訴訟」最高裁判決の問題点
  補論3
学校における生徒の基本的自由の尊重
  1 内申書裁判の控訴審判決とその問題点
  2 上告理由書(1982年8月12日)
  3 問われた教師の教育評価権−「内申書裁判」をふりかえって
  補論4
教育を受ける権利の中での就学義務と親の位置
  1 教育を受ける権利と「義務教育制度」−「就学義務」の再構成のこころみ
 2 「日曜日訴訟」の意義−「学校信仰」へのプロテスト
  3 学校・教師と親の関係の問い直し−教育のパラダイムの転換
  補論5
障害のある子の教育を受ける権利
  1 障害のある子どもの就学について-教育を受ける権利の問い直し
  2 障害のある子どもの教育を受ける権利について−インクルーシブ教育の憲法論的考察
  補論6
察[憲主義の危機と教育基本法の変質
  1 一法律家から見た教育基本法の「全部改正」問題
  2 教師の道具化の阻止と公教育における「寛容」の実現
補論7
 初出一覧
 あとがき



《 『寛容と人権』の出版祝う会について 》

 2013年10月15日(火)18:30〜20:40(於如水会館)、大型の台風26号が上陸するなか、中川 明弁護士『寛容と人権』の出版を祝う会に、約130人の方々が参集されました。

 発起人の方々は下記のとおりです。

  【 中川明弁護士の「寛容と人権」出版を祝う会・発起人(50音順) 】

  秋山 幹男  奥平 康弘  大谷 恭子  川村 明  京藤 哲久
  古賀 正義  崔 善愛      鈴木 五十三  出口 治男 中村 睦男
  三宅 弘      吉峯 康博  山川 洋一郎  横湯 園子  吉川 精一
  山田 由紀子  東澤 靖

 なんと、オープンの1時間半前には、松木ミナミさん(出身地【佐渡】の同級生〜小学校、中学校、高校、合計12年!)が早々と来られました。

 次に、古賀正義さん(弁護士、古賀総合法律事務所 所長)が来られました。

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   会場に一番で来た当職(吉峯康博)と古賀正義さん(古賀総合法律事務所 所長)



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【祝う会】が始まるのを待つ津田玄児さん(東弁、『子どもの人権研究会』代表世話人)と内田剛弘さん(第二東京)



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向かって左から、堀尾輝久さん(『子どもの人権研究会』代表世話人)、内山絢子さん(目白大学教授)、津田玄児さん(『子どもの人権研究会』代表世話人)




 オープンすると、下記の方々から、有意義かつ楽しい、お話が続きました。



1)オープニングセレモニー

【発起人代表挨拶】 奥平康弘さん(東京大学名誉教授)

【著書の紹介】    高見勝利さん(上智大学法科大学院教授)
             後述の、書評(1)を参照。

【乾杯】         川村 明 さん(弁護士、IBA前会長、京都大学法学部で、中川明弁護士と同期で、平場安治ゼミ・刑法でご一緒でした!)



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オープニング セレモニー発起人代表 奥平康弘さん(東大名誉教授)


2)祝辞(その1)

泉 徳治さん(元最高裁判所判事、弁護士)

横湯園子さん(北海道大学元教授、北海道子どもの虐待防止協会元会長、『子どもの人権研究会』代表世話人)

堀尾輝久さん(東大名誉教授、『子どもの人権研究会』代表世話人)



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《祝辞》をされる横湯園子さん(北海道大学元教授、北海道子どもの虐待防止協会元会長、『子どもの人権研究会』代表世話人)



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《祝辞》をされる堀尾輝久さん(東大名誉教授、『子どもの人権研究会』代表世話人)




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     祝辞を聴いている中川 明 弁護士



3)当事者からの祝辞

沢 知恵さん(日曜日授業参観訴訟原告、シンガーソングライター)
保坂展人さん(麹町中・内申書裁判原告、世田谷区長)



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《当事者からの祝辞》を述べられる 沢 知恵さん(日曜日授業参観訴訟原告、シンガーソングライター)


4)祝辞(その2)

坪井節子さん(弁護士、ピースリボン裁判代理人)
崔 善愛さん(ピアニスト、ピースリボン裁判等支援者)
佐藤幸治さん(京都大学名誉教授)
山田由紀子さん(弁護士、アンデレ国籍確認訴訟代理人)
大谷恭子さん(弁護士、障害児就学訴訟代理人)
京藤哲久さん(明治学院大学法科大学院教授)


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京都から来られ《祝辞》を話される佐藤幸治さん(京都大学名誉教授)




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祝辞を話された坪井節子さん(弁護士、ピースリボン裁判代理人、「カリヨン子どもセンター」理事長)と中川 明 弁護士




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     有意義な《祝辞》を聴いている会場の様子




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     《祝辞》を雄弁に話される、大谷恭子さん(弁護士、障害児就学訴訟代理人)


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《祝辞》最高裁で勝利したアンデレ国籍確認訴訟代理人の山田由紀子さん(日弁連子どもの権利委員会幹事)


5)参列者へのメッセージの紹介

中村睦男(北海道大学名誉教授)

中川明先生、大著『寛容と人権』の出版を心からお祝い申し上げます。

本書は、先に刊行されている『学校に市民社会の風を』を基盤に弁護士としての更なる憲法訴訟の実践と大学教授としての教育経験を踏まえて、先生の思索の一層の深まりを感じる名著であります。裁判を提起した当事者と真正面から向き合い、対話を重ねる中から、社会において少数者と見られている人間の権利のために静かに闘い、まさに人間を護るための人権理論を構築して来た成果が、『寛容と人権』に集大成されております。

中川先生と私との出会いは、私が1979年に内申書裁判東京地裁判決の判例批評を雑誌『ジュリスト』に発表した時に遡ります。その後の交流の中から1997年に北海道大学に先生を教授としてお招きでき、北海道大学での教育経験が本書の出版の基礎になっていることは、私の人生にとって大きな喜びであると同時に、誇りになっております。法科大学院の設置以前に、実務と学問との架橋を築かれたことの意義は大きいものと思います。大学人としての先生は、学生と正面から向き合って個性を伸ばすことに配慮し、人権理論とお人柄が一致する教授として、同僚からも高く評価されていました。

日本社会の実情は、先生の人権理論と実践を必要としております。これからもますますのご活躍を祈念しております。

                  北海道大学名誉教授  中村 睦男」


6)贈呈

書籍 『いま、子どもの人権を考える−いじめ、虐待・体罰、被害者、少年事件、家族
    (日本評論社 2013年10月、書評は、『自由と正義』2014年7月号94頁など)
    津田玄児(『子どもの人権研究会』代表世話人)
花束 佐藤美和子(ピースリボン裁判原告)
    池田幹子(もの言える自由裁判原告)


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《贈呈》なんとかぎりぎり間に合った見本の『いま、子どもの人権を考える−いじめ、虐待・体罰、被害者、少年事件、家族』(日本評論社、2013年10月、5500円+税)を中川 明 弁護士に贈呈している津田玄児さん(『子どもの人権研究会』代表世話人)


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          贈呈された《花束》と《書籍『いま、子どもの人権を考える』》



7)本人謝辞

謝辞】で、中川 明さんは「みなさんのお話しを聴いていると、『頭が真っ白に』になりました。謝辞の原稿を用意していますが、それは止めました!三点申し上げます。
一点は、『寛容と人権』で『何を書いたのか』ではなく、『何を書かなかったのか』が気になっています。
二点目は、『当事者と共に歩いて来たこと』です。
三点目は、今年の6月に亡くなられた清水英夫さんのことです。この本を先生に見せたかったです。清水英夫さんは、元日本評論社で、法律時報編集長や出版部長を務められ、その後青山学院大学法学部教授に転身、1987年には弁護士登録されました。」
との趣旨であったと思います。




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《謝辞》を述べている中川 明 弁護士




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謝辞を述べている中川 明 弁護士と中川和子さん


参集された方々は、
大沼和子さん(裁判官)
樫尾わかなさん(弁護士、第二東京弁護士会)
小瀬保郎先生(弁護士、元刑事裁判官、東京弁護士会)
海渡雄一さん(弁護士、日弁連前事務総長、第二東京弁護士会)
黒岩哲彦さん(弁護士、日弁連子どもの権利委員会元委員長、東京弁護士会)
須納瀬 学 さん(弁護士、日弁連子どもの権利委員会元事務局長、東京弁護士会)
東澤 靖 さん(日弁連国際人権問題委員会元委員長、第二東京弁護士会)
鈴木善和さん(日弁連元事務次長、東京弁護士会)
村山裕さん(日弁連子どもの権利委員会委員、東京弁護士会)
後藤弘子さん(千葉大学教授)
菅原由香さん(子どもの人権研究会)
杉多美保子さん(子どもの人権研究会、「学校における子どもの学習権とルール研究会」代表)
栗山博史さん(日弁連子どもの権利委員会委員、横浜弁護士会)
神田安積さん(司会、弁護士、第二東京弁護士会)
大田裕章さん(弁護士、北海道大学の教え子)
など約130人でした。




【中川 明 弁護士の略歴 】
1941年、生まれ
1964年、京都大学法学部卒業、1968年、同大学院法学研究科修士課程修了
1970年 弁護士
1993−1995年、日本弁護士連合会子どもの権利委員会委員長
1997−2002年、北海道大学法学部・同大学院法学研究科教授
2004−2012年、明治学院大学大学院法務職研究科教授
2000−現在、『子どもの人権研究会』代表世話人

[主な著作]
『学校に市民社会の風を−子どもの人権と親の「教育の自由」を考える』(筑摩書房、1991年)
『わたしたちの教育基本法』(共著、大揚社、1985年)
『体罰と子どもの人権』(編著、エイデル研究所、1984年)
『マイノリティの子どもたち』(編著、明石書店、1998年)
『イジメと子どもの人権』(編著、信山社、2000年)
『宗教と子どもたち』(編著、明石書店、2001年)
『誰のための「教育再生」か』(共著、岩波書店、2007年)
『思春期・青年期サポートガイド−困った!に応え、自立を励ます』(共編著、新科学出版社、2007年)
『寛容と人権』(岩波書店、2013年)


最新講演録・著作などについて》

(1)中川 明「第24回全国付添人経験交流集会講演 子どもの権利の歴史と”今”−子どもたちの未来のために−」(『自由と正義』2014年8月号77頁〜85頁


(2)日本教育法学会編『教育法の現代的争点』(法律文化社、2014年7月)
中川 明 弁護士は、この本の編集委員のお一人です。
分かり易く、レベルの高い最新作です。
子どもの人権を考える方、教育に関わる方々にとって、必携・必読の本です!!

《書評》

(1)高見勝利(上智大学大学院法学研究科教授)
「寛容と人権−憲法の『現場』からの問い直し−」


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(2)三宅弘(弁護士・獨協大学法科大学院特任教授)
「寛容と人権−憲法の『現場』からの問い直し−」

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教育はアート!!『大田 堯(たかし) 「自撰集成」』全4巻、遂に完成!

教育アート!!『大田 堯(たかし) 「自撰集成」』全4巻、遂に完成!

                            2014年7月28日(月)

 2014年7月6日(日)14:00〜16:30に、大田 堯(たかし)先生(東京大学名誉教授・教育学・96歳)のドキュメンタリー映画「かすかな光へ」(監督:森 康行、約80分)の上映と、哲学者 高橋哲哉さん(東京大学大学院教授、『教育と国家』講談社現代新書など著作多数。)とのトーク「今、教育は?!満96歳 大田堯さん、大いに語る!」が、さいたま市文化センターにて行われ、会場は満員となり、堀尾輝久さん(東京大学名誉教授)、中川 明さん(弁護士)、私なども参加してきました。

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           2014年7月6日(日)於 さいたま市文化センター小ホール
              左 大田 堯 さん、右 高橋哲哉さん


 なお会場は、南浦和駅から徒歩7分ですが、南浦和駅には、なんとエレベーターなく、危うく遅刻しそうになりました。   




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           2014年7月6日(日) 於 さいたま市文化センター小ホール

             トークの集い終了後、左から、私の古い友人、大田堯さん、私





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 また、今般、大田 堯 先生の『大田堯 「自撰集成」』第1巻〜第4巻(藤原書店、各々2200円〜2800円)の最終巻である、第4巻「ひとなる−教育を通しての人間研究」が、2014年7月30日に刊行され、全4巻が遂に完成いたしました!

 これらの本は読み出すと、面白くて、面白くて、面白くて、時間を忘れてしまうほどです。


 堀尾輝久東京大学名誉教授(教育学・教育法学)は、次のように書かれています。
「大田先生からお電話、自撰集への想いを語られた。
御自分の戦前・戦中の体験、なにもできなかったことへの反省を含めて、二度と繰り返してはならないという反戦平和への思い、にも拘わらず逆戻りするかのような近年の動きへの心の痛みを語られ、教育研究は現象的状況批判にとどまらず、深いところで人間のあり方を考えてほしいこと、そんな思いで、自撰集を出そうと考えた。これは若い人たちへの遺言だともいわれた。」(『大田 堯 自撰集成月報1』4頁より)

中川 明 弁護士(二弁、日弁連子どもの権利委員会元委員長)は、「大田 堯 先生から学んだこと」との題名で、次のように書かれています。
「1976年11月18日、東京地方裁判所の法廷でのことである。
この日、麹町中内申書裁判に証人として出廷した大田堯先生は、高校入学の選抜資料とされている内申書でも評価されその理由として思想・信条に拘わる事情を記載された原告の教育評価のあり方について問われて、次のように諄々と説いて、聞く者に深い感銘を与えた。・・・
『極めて極端なるジグザグ形式をとるのが人間発達の特徴であるといえます。この非常に活発に選択を行うという時期が二つある。
・・・1歳から5歳位まで[と]14、5歳から23歳に至る思春期
・・・その青年期の選び方の特質というのは
・・・これ迄人から教えられ学んできたこと、
・・・親に反抗したり教師に反抗して、もう一遍学んだことを問い直してみる、極めて重要な時期だということがいえる。
・・・人間を人間にする教育という観点から教育評価を申し上げますならば、行き詰まりや間違いの内容を到達度とともに大事にしていくことではないかと思います。』
この『行き詰まり』と『間違い』を基軸にすえての子ども観は、教育評価の場面においてはもとよりのこと、広く少年事件に取り組む際の私の基本姿勢を形作ることともなった。」(『大田 堯 自撰集成月報1』9頁〜11頁より)

それぞれの巻の概略を、以下、大田 堯 先生自身により、ご紹介していただきました。

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【第巻】『生きることは学ぶこと−教育はアート328頁 2200円+税 2013年11月
「教育はアート」。これは、私が教育を考えるときに最も大事にしてきたアイディアです。
つまり教育とは、社会的文化的胎盤に生まれ出たヒトが、育つもの、育てるもの、共に生命あるものとして対応しあう創造活動としての「共育」なのです。習俗社会での「ひとなること」(一人前になる)の意味や生物生態学や生物分子学の新たな知見、さらには子ども権利条約の具体的条文から私がこれまで学んできたことも、すべて「教育はアート」という考えとひびき合っています。

〈収録講演・論文〉
「生きること 学ぶこと−そして私たちはどう生きるか」(2010)/「教育はアート」(2012)/「ヒトの子育てについて」(1993)/「習俗社会と子育て」(1993)/「子どもの権利条約を読み解く」(1990)/「人間にとって教育とは」(2008)ほか


【第巻】『ちがう/かかわる/かわる−基本的人権と教育』504頁 2800円+税 2014年1月
「ちがう、かかわる、かわる」、これがとりあえず私の考えた生命の特徴です。
モノとカネの圧倒的支配の続く現実に対して、基本的人権、つまり一人ひとりの生命によりそった教育をめざす実践が成立する条件を、私は模索してきました。基本的人権を行使するとはどういうことかを、実践的な感性としてつかみとり、主権者として新しい民衆連帯の創出が、いま改めて問われているように思います。「完全就業」「万人の幸福」という夢、かすかな光へと歩む私なりの夢を求めての思索の軌跡です。

〈収録講演・論文〉
「かすかな光へと歩む」(2008)/「多様性を認める社会へ−基本的人権に思う」(2006)/「教育と教化」(1993)/「[証言]良心の自由を求める」(2006)/「地域の教育計画」(1952)/「『問』と『答』の間−教育の危機について考える」(1965)ほか


【第巻】『生きて−思索行動の軌跡』360頁 2800円+税 2014年4月
本巻には、私が「教育とは何か」を問い続けてきた道筋をたどる、語りや文章を収録しています。その時々にかかわりのあった方たちとの出会いを軸にして、学ぶことは生きることそのものであるということを、私自身が気づいていく課程の記録になっています。同時に、私が大事にしてきた中国や韓国との交流、さらには「フィールド・ミュージアム」に関する、近年の私自身の取り組みの記録を収録しました。さらにお読みいただく場合に探索のための道しるべとして、著作一覧をおさめました。活用いただければと思います。

〈収録講演・論文〉
「生きて」(2001)/「戦後の教育と教育学」(1979)/「私の教育研究30年」(1978)/「見沼フィールド・ミュージアムをよびかける」(2009)/「清華大学フォーラム 2010年3月北京」(2011)/「プルム講演記録 2011年」ほか
著作一覧/年表



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【第巻】『ひとなる−教育を通しての人間研究365頁 2800円+税 2014年7月
私は、教育を通しての人間研究という領域に関心を持ってきました。根底となる関心は、人間とは何か、どう生きるかという問題です。私ども人間は、それぞれの時間において、「現在」の問題と向きあいながら、私たち自身も「未来」を創っていく、そういう存在であろうかと思います。この巻には、私がどのように「現在」と向き合い、「未来」を創ろうとしてきたのか、私自身の教育研究の過程に沿った論文を収録しました。

〈収録講演・論文〉
「生命から教育を考える−集成全巻のキーワード(書き下ろし)/「教育とはなにか−学校・社会・企業すべてに共通する人育ての本質」(1985)/同和教育ということ−差別の克服を」(1989)/〈コラム〉「法隆寺はだれが建てたか」(2001)/「教育への権利意識を問う−家永教科書裁判にかかわって」(1994)/「子どもが輝く学校に 座談会 大田堯+如月小春+小田富英(2000) ほか


藤原書店の藤原良雄社長、小枝冬実さんを交えた編集協力者会議は、2012年6月発足以来、原則月1回、臨時を含め30回近くを重ねてきました。高齢で身体が不自由な私のため、浦和郊外の私宅まで、協力者各位、それに藤原社長らも自らご足労いただくという異例対応となりました。

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【大田 堯 プロフィール】
教育研究者(教育史、教育哲学)。
東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授。
日本子どもを守る会名誉会長。
北京大学客座教授。
『子どもの人権研究会』代表世話人。
東京帝国大学文学部卒業
東京大学教育学部教授、日本子どもを守る会会長、都留文科大学学長、日本教育学会会長、世界教育学会(WAAER)理事などを歴任。
教育とは何か』(岩波新書、ベストセラー)など著作は膨大。著作数は、数十巻になるだろうと思われる。
一昨年2012年、昨年2013年、今年2014年の三年がかりで作業され、『大田 堯 「自撰集成」』(全4巻・藤原書店)完成。
96歳の現在も、講演や執筆にエネルギッシュに取り組んでいる。
1918年生まれ、広島県出身。
さいたま市在住。

 

「子どもの手続代理人制度の活用を目指して」日弁連市民集会

子ども手続代理人制度の活用を目指して」
日弁連市民集会


                                        2014年2月14日

 先日2014年2月8日(土)、関東地方でも20年振りの大雪が観測された日に、日弁連主催の市民集会「子どもの手続代理人制度の活用を目指して」が、弁護士会館2階講堂「クレオ」で行われました。
 車いすの私は決死の覚悟で参加しました。
 参加者は雪のため約30人と少なかったのですが、内容は100点満点でした。
 東京は、本日も雪ですが、また積もるのでしょうか?

◆プログラム
 司会進行:川村百合弁護士(日弁連子どもの権利委員会副委員長)

機ヽ会挨拶 松田幸子弁護士(日本弁護士連合会副会長)
供ヾ霙換岷蕁 子ども意思を尊重することの意義・重要性について」
         二宮周平さん(立命館大学教授)
掘〇劼匹發亮蠡蛎緲人の活動報告
         安保千秋弁護士(日弁連子どもの権利委員会幹事)
検.僖優襯妊スカッション
   テーマ「子どもの手続代理人のあけぼの」
   ○パネリスト
     ・二宮周平さん(立命館大学教授)
     ・新川明日菜さん(NPO法人Wink理事長)
     ・安保千秋弁護士(日弁連子どもの権利委員会幹事)
   ○コーディネーター
     池田清貴弁護士(日弁連子どもの権利委員会委員)
后(腸颪琉Щ◆ ̄道浬┸擁杆郢痢米弁連子どもの権利委員会子どもの代理人制度に関する検討チーム座長)


 二宮周平さん(立命館大学教授、「ジェンダー学会」理事長、著書は『家族と法−個人化と多様化の中で』岩波新書、『家族法第4版』新世社 2013年12月発行など多数あり。)の基調講演「子どもの意思を尊重することの意義・重要性について」は、とても分かり易い大変優れた貴重な講演でした。

 また、安保千秋弁護士からも「子どもの手続代理人の活動報告」をテーマに、実務を整理した素晴らしい報告をしてくださいました。

 当日の大雪で会場に来られなかったパネリストの新川明日菜さん(NPO法人Wink理事長)は電話で参加してくだいました。
 パネルディスカッションでは、更に深く掘り下げたコメントがたくさんありました。


 二宮周平教授、安保千秋弁護士などより、レジュメ及び資料の掲載についてご了承いただきましたので、ご活用ください。


 当日配布された資料などは、下記からご覧いただけます。
・ 市民集会「子どもの手続代理人制度の活用を目指して」当日配付資料
・ NPO法人Wink


 

いじめ、『指導死』とは?、喜多明人 特別講演「いじめ防止対策法と子どもの現場」、少年法改正・少年院法改正・少年鑑別所法とは?など−『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京のご案内−


いじめ、『指導死』とは?、
喜多明人 特別講演「いじめ防止対策法と子どもの現場」、
少年法改正・少年院法改正・少年鑑別所法とは?など

−『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京のご案内−

                                       2013年11月20日(水)


 下記のとおり、『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京が開催されます。

 今回は、澤登俊雄・高内寿夫など「少年法改正と少年院法改正少年鑑別所法」、大貫隆志など「『指導死』について」、星山卓朗 特別報告「児童虐待と家事事件実務での感じたこと」、喜多明人 特別講演「いじめ防止対策推進法の施行と子どもの現場のこれから」などをテーマに、行います。

 会員以外の方も大歓迎ですので、奮ってご参加ください。


 資料の準備などの都合上、参加ご希望の方は、下記の申込書にご記入いただき、『子どもの人権研究会』事務局長 吉峯康博宛(FAX:03-5275-6678 Email:yasuhiro@yoshimine.gr.jp )までご連絡ください。

※チラシはこちらからダウンロードできます
 『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京 チラシ


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 『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京 

 
日時:2013年12月7日(土)
 
場所:早稲田大学戸山キャンパス 33号館 16階 第10会議室
 
参加費:500円(資料代


 『子どもの人権研究会』は、1987年に設立され、子どもの人権侵害の法的救済や子どもの人権確立のための教育、福祉、法律実務の実践と研究を担ってきました。研究者実務家弁護士市民学生、その他各分野の領域を超えた研究会を続けてきました。
 今般、創立25周年を記念し『いま、子どもの人権を考える−いじめ虐待・体罰、被害者少年事件、家族』(5500円+税、2割引+送料500円あり)が日本評論社より発行されました。本書は、子どもの人権の実現をめざして歩み続けてきた当研究会の成果を集成しまとめたものです。
 是非、ご参加ください。

【第1部】 報告 「少年法改正少年院法改正少年鑑別所法」(仮題) 10時〜12時
・澤登俊雄(國學院大學名誉教授、『子どもの人権研究会』代表世話人、「少年法研究会」)
           「少年法改正、少年院法改正及び少年鑑別所法の概略について」(仮)
・高内寿夫(國學院大學教授、「少年法研究会」)「少年院法の改正について」(仮)
・八田次郎(元法務教官)「少年鑑別所法について」(仮)
・佐藤香代(弁護士、東弁)「少年法の理念を根底から覆す『少年法改正』について」(仮)
・村中貴之(弁護士、東弁)「CRC(国連子どもの権利委員会)の最終所見・一般的意見・国際準則から見た『少年法改正』などについて」(仮)
   コーディネーター・司会 津田玄児(弁護士、代表世話人、「学校事件・事故被害者全国弁護団」代表)
               八田次郎(元法務教官、代表世話人)

【昼  食】  12時〜13時(うち20分間を使って「総会」を行います)
【第2部】 パネルディスカッション  13時〜15時45分
      「『指導死』(※注)について」(仮題)
       (※生徒指導をきっかけ、あるいは原因とした子どもの自殺)
       ・大貫隆志(「指導死」親の会代表世話人、『指導死−追いつめられ、死を選んだ七人子どもたち。』2013年 高文研 の編著者)
       ・武田さち子(ジェントルハートプロジェクト理事、教育評論家)
       ・杉浦ひとみ(弁護士、「学校事件・事故被害者全国弁護団」事務局長)
       ・中川 明(弁護士、代表世話人、「学校事故・事件被害者全国弁護団」代表)
【休 憩】 15時45分〜16時
【第3部】 特別報告  16時〜17時
      「児童虐待と家事事件実務での感じたこと」(仮題)
       星山卓朗(元家庭裁判所調査官)
【第4部】 特別講演  17時〜18時30分
       「いじめ防止対策推進法の施行と子ども現場のこれから」
       喜多明人(早稲田大学教授、国連NGO「子どもの権利条約総合研究所」代表、『子どもの人権研究会』代表世話人)
【懇親会】  18時45分〜 同会場で行います(会費2500円 予定 お弁当代など)

--------------------------- 申込書 -------------------------------------
 参加ご希望の方は、下記にご記入いただき、12月5日(木)までにご連絡ください。
『子どもの人権研究会』事務局長 吉峯康博 宛(FAX:03-5275-6678/Email:
yasuhiro@yoshimine.gr.jp

  ↓ 参加されるものに○をつけてください。
 (   )12月7日(土)『子どもの人権研究会』第43回全国研究会in東京
 (   )12月7日(土)昼食(お弁当、約1000円)
 (   )12月7日(土)18:45より懇親会(同会場にて会費2500円の予定、お弁当代など)

ご所属(                )   ご氏名(               )
ご連絡先(電話:              Email:                 )
(ご住所                                       )


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